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('A`)あらしの鳥、あらしの夢のようです 中編

中編


1.
 ヌルポ島から半日ほど海上を行くと彼らが本州と呼ぶ陸があり、軍港をかねた町がニチャンシティーだ。

 十年前の大攻勢の日から軍部が政権を掌握し、それ以来、町全体が要塞と化している。

鳥の攻撃から守るため、ブロックごとに巨大な檻の中に閉ざされている。

さらに地上にある部分はごく一部で、地下にはより広大な主要施設が広がっているのだ。


('A`)(……いつ見ても皮肉だよな、この光景は)


 ここは鳥を恐れるあまり、鳥籠に立てこもった人間たちの巣だ。










('A`)あらしの鳥、あらしの夢のようです 中編

原作 J・G・バラード『あらしの鳥、あらしの夢』(短編集『溺れた巨人』収録)


2.
('A`)「新しいフライパン買っといてくれよ」

( ^ω^)「わかってるお」


 船をドックに入れて整備員に引き渡すと、ドクオはブーンと別れ、軍の司令部へ向かった。

建物にかかった垂れ幕には階級章と同じく「鳥を殺す武器」の象徴、弓矢のしるしが入っている。

 会議室に入ると、すでに兵長クラスの兵士たちが集まっていた。


( ´∀`)「では、VIP海域における定例会議を始めるモナ」


 各員がそれぞれの状況を報告しあった後、下士官の指揮で各自に軍部が出した指令を通達する。

毎回同じで、〝現状を維持せよ〟――それだけだ。

「決戦は近い」「我が軍は必ずや躍進を果たすだろう」などというむなしい激励を添え、解散となった。

 部屋を出ながら、同僚と少し話した。


(#'A`)「チクショ~、いつまであんな島の警備させんだよ!! 俺は戦艦に乗りたいのに」
  _
( ゚∀゚)「要するにさ、これ以上は作戦の立てようがないんだよ。鳥のことが何にもわからねえから」

3.
('A`)「連中の生態系か」
  _
( ゚∀゚)「そうだ。あいつらがどこから来てるのか? 繁殖地は? 何にもわかっちゃいねえ」

('A`)「エサはわかってるぞ。俺たちだ」
  _
( ゚∀゚)「ハハハ、その通り」


 物資の補給に出かけたブーンと落ち合うため、バスで町へ出かけた。

 通りの脇にはあちこちに高射砲や対空機関砲が設置されている。

軍の広報部が掲げた看板には、鳥に立ち向かうスローガンが書かれている。

商業地区の籠に入り、バス停で停まった。


(*'∀`)「ま、ブーンのやつは待たせておくとしてだ、ツンちゃんとちゅっちゅしに行くとしよう!」


 籠に閉じ込められた人々は終わりのない戦乱に疲れ果て、希望を捨てた家畜のように見える。

波打ったバラックと錆びた鉄板ばかりの町並みを吹き抜ける風には、錆の臭いがふくまれていた。

 ドクオは無排気のトロリーバスに乗り換えた。

スローラムを下って下層に入り、その一番奥に行くと、飲み屋やいかがわしいホテルが並ぶ地区に入る。
4.
('∀`)「こんちゃーす」


〝レディーたちが紳士にマッサージを施すべく待機中!〟

という看板の出ている売春宿に入った。

バーのカウンターに腰かけて新聞を読んでいる、顔なじみの店主が顔を上げた。


(´・ω・`)「来ると思ってたよ、ドクオさん」

('∀`)「グラビア見たぜ。いやあ、みんなカワイく撮れてたじゃないの」

(´・ω・`)「ふん、カメラマンの腕が良かっただけさ」

('∀`)「ところで、彼女はどうしてるかな? 一番カワイく撮れてた金髪ちゃんは」

(´・ω・`)「ああ……ツンのことで、あんたに伝えなきゃならんことがある」


 彼は新聞をめくって、眼鏡を押し上げた。


(´・ω・`)「あの娘な、死んだよ」

('A`)「え?」

5.
(´・ω・`)「先週、あんたが来た翌日だよ。

   里帰りしたいから、三日ばかり休暇が欲しいって言うんでね……

   そしたら、途中でバスが鳥に襲われたらしくてね」

('A`)

(´・ω・`)「檻とか地下道がちゃんと整備されていない田舎だったからね。残念だよ、いい子だったのに」

('A`)「そっか……」

(´・ω・`)「他の子も見ていったらどうだい?」

('A`)「あ、いや。今日はいいや」


 ふらりと店を出た。

薄汚れた通りを歩く。地面にまったく現実感がなく、羽毛の上を歩いているようだった。


ξ゚ー゚)ξ〝あした出征なんだ? わかったわ、うんとサービスしちゃう! 思い出の夜にしてあげる〟

ξ゚ー゚)ξ〝わたし、仕事を引退したらドクオくんみたいな人と一緒になりたいな!〟

ξ゚ー゚)ξ〝ねえねえ、わたしね、グラビアに載ることになったんだよ!〟

6.
('A`)(そりゃ……あの娘はさ、俺以外の客にだってそう言ってたに決まってるよ)


 ぐらりと世界が傾いた。

足がもつれ、よろめいて路地に入り込むと、ゴミの山の中に倒れた。


('A`)「ツンちゃん……」

(;A;)「あ、ああああ……!! ツンちゃん! 俺……俺は……!!

   き、君にとっては、ただの仕事だったかも知れないけどさあ……!!」


 ゴミに顔を突っ込んだまま、ドクオは悲鳴のような泣き声を上げた。

指でゴミ袋を引きちぎりながら。


(;A;)「チクショウ、鳥ども!!」


 不意に路地の奥から、女の悲鳴らしきものがした。

男の怒号がそれに続く。誰かが生意気な娼婦でも殴っているのだろう。

 今日は関わる気になれず、立ち去ろうとしたとき、暗がりにちらりと灰色のローブ姿が見えた。
7.
('A`)(あの服……?)

ζ(;ー;*ζ「やめて! やめてください!」

<ヽ`∀´>「オラオラ売女が気取ってんじゃないニダ」

( `ハ´)「手間取らせるんじゃねえアル」


 ドクオはそちらに歩いていくと、リボルバーを頭上に向けてぶっ放した。

ぎょっとして振り返った男たちの眉間に狙いをつける。


<ヽ`∀´>「!?」

('A`)「急所を外せるほど腕に自信ねえぞ」

(;`ハ´)「うぐ……」

ζ(゚ー゚*ζ

('A`)「姉さん、こっちに来な」

ζ(゚ー゚*ζ「あっ、後ろ……!!」

('A`)「!!」

8.
 振り返った瞬間、別の大男に掴まった。

銃を持つ手を掴まれ、壁に押し付けられる。


(,,゚Д゚)「背後に注意だぜ、軍人さん」

(;'A`)(くそ、もうひとりいやがったのか!!)

<ヽ`∀´>「そいつの見てる前でやっちまうニダ」

( `ハ´)「そいつはいい趣向アル」

ζ(;ー;*ζ「いやー!!」


 ドクオはあらん限りの力で暴れたが、いかんせん体格が違いすぎる。

腕をひねり上げられ、銃を落としてしまった。


(,,゚Д゚)「ギコハハハ、ほら、よーく見とけ」

(#'A`)「てめえら! ぶっ殺……」




9.
 スカン!!

 小気味のいい金属音がして、相手がいきなりうめき声を上げてひざまずいた。


( ^ω^)「背後に注意だお、このクソチンピラ」

(;゚Д゚)「ぐ……!!」


 大男がベルトから拳銃を抜こうとした瞬間、ブーンはその脳天にフライパンをフルスイングした。

頭蓋骨がきしむギシッという音がし、男は大の字に倒れた。


(,,゚Д゚)「ゴヘッ!!」

(;`ハ´)「野郎!!」

<;`∀´>「くそ……あ、いでっ!?」


ひとりはズボンを下ろしていたためすぐ対応できず、無様に転んだ。

もうひとりがヒップホルスターの銃に手をかけた。


('A`)「やめとけって!!」
10.
 警告を無視して抜いたので、ドクオはためらわず撃った。

本来は熊撃ち用の44マグナム・ホローポイント弾は男の右肩に炸裂し、ごっそり肉をえぐり取った。


( ゚パ)「ああああ!!」


 銃口を向けたまま、ドクオはほとんど腕が千切れかけている男ににじり寄った。

相手の銃を拾い上げ、排水溝に投げ捨てる。

 次に足にズボンが引っかかったままもがいている男の股間を、水兵靴のかかとで思い切り踏みにじった。


<ヽ;∀;>「サムギョプサルゥウウウ――?!」

('A`)「思い知ったか、この野郎! ブーン、助かったぜ」

( ^ω^)「まったく、いつまで待っても来ないと思ったら。やっぱりここかお」

('A`)「ああ、ちょっとな。姉さん、大丈夫かい」

ζ(゚ー゚*ζ「え、ええ……」


 あわててはだけた肌を隠し、立ち上がろうとしたが、苦痛に顔を歪めた。

11.
ζ(゚ー゚;ζ「う……」

( ^ω^)「ああ、こりゃ足をくじいてるお」

('A`)「送るよ。家は?」

ζ(゚ー゚*ζ「助けていただいたことは感謝しますけれど、これ以上はもう……」

( ^ω^)「無茶言いなさんな、その足でどうやって帰るんだお」


 ブーンはドクオの脇をひじでつついてニヤリとした。


(*^ω^)「ウヒヒ、彼女を抱っこする役はぼくが貰うお」


 彼女に肩を貸して立たせるが、ブーンも古傷で足が悪いため、ちぐはぐでうまく行かない。

見かねたドクオが反対側から彼女の肩を抱いた。

(#^ω^)「あんたはツンちゃんがいるでしょ」

('A`)「いや、あの子はもういないんだ」


 何かを察し、ブーンはそれ以上何も言わなかった。

12.
***


 彼女は地区のさらに奥に案内した。

淀んだ空気の吹き溜まりには、腐臭と排泄物のにおいが立ち込めている。

街灯の下にひとり、街娼が立っていた。


川д川

ζ(゚ー゚*ζ「貞子さん」

川д川「デレ。どうしたの? そいつらは?」


 年が行って客がつかなくなり、売春宿にいられなくなった類の娼婦だ。

しかし、そういう女特有の疲れ果てた絶望感が薄いことにドクオは気づいた。

目が死んでいないのだ。


ζ(゚ー゚*ζ「このひとたち、わたしを助けてくれたんです」

川д川「あれ? あんた……」

13.
('A`)「ん?」

川д川「ツンのお得意さんでしょ。あたし、ちょっと前まであの店にいたの」


 ドクオのほうは彼女の顔に覚えはなかった。

四人は廃屋に入り、地下室のドアから地下道に入った。


( ^ω^)「どこに行くんですかお」

川д川「黙ってついてきな」

ζ(゚ー゚*ζ「本当なら、無関係な人にはこの場所は教えられないのですが……」

川д川「あんたらは特別ね。デレを助けてくれたから」


 地下道を抜けると、大きな空洞に出た。

街の一区画がまるごと入っている。


('A`)「こりゃ、旧市街か……?」

川д川「そう。軍部がニチャンシティーを要塞化したとき放棄されたとこ」

14.
(;^ω^)「くさいなあ……なんでこんなとこに住んでるんですかお」


 案内されたのは、元は倉庫だったらしい場所だった。

違法に引いてきた電源コードから電気を取り、ライトアップされている。

中は集会所になっており、老若男女を問わずさまざまな人々がいた。

奥に据えられた翼を持つ女性の像を拝んでいる。


( ^ω^)「兄貴、この人らはもしかして……」

('A`)「〝光の翼〟か」


 鳥の神を信仰する人々で、元は土着の宗教だったものがニチャンシティーに入って広まった。

軍拡や徴兵制を批判したため、軍政が敷かれてからは反政府組織として扱われている。

また、一部の者たちは彼らが鳥を操って大攻勢を引き起こしたのだと信じていた。


川д川「わたしたちの指導者に会っていって」

ζ(゚ー゚*ζ「ちょっと、貞子さん!」

15.
川д川「いいから。ちょっと誰か! デレを診てあげて。

   あたしはペニサスさまにおうかがいしてくる」


 貞子は信者をブーンに引き渡すと、奥に向かった。

待つあいだ、ブーンはドクオにささやいた。


(;^ω^)「兄貴、ヤバイお。こんなとこにいるのが軍にバレたら、ぼくら……」

(;'A`)「お、おう。そうだな」


 そそくさとお暇しようとすると、戻ってきた貞子がすばやくふたりの行く先に回り込んだ。

頑として動かないという態度でドクオの目を見つめる。


川д川「お会いになられるそうよ」

(;'A`)「あの、俺らホントにもう、このへんで」

川д川「ううん、会って欲しいんだ。ドクオさん、特にあなたにはどうしても」

(;'A`)「?」

16.
川д川「ついてきて。あ、そっちのひとはデレの足に包帯巻くの手伝ってあげて」

(*^ω^)「ほほう、あの美脚に。兄貴、もうちょっとお邪魔することにするお」

(;'A`)(あの野郎!)


 ブーンと別れ、仕方なく貞子についてゆく。

建物の奥に行き、突き当たりのドアまで来ると、彼女は振り返って言い聞かせた。


川д川「あのね、面食らわないでね。ペニサスさまは……まあ、とにかく会えばわかるわ」

('A`)「?」


 ノックすると、奥で女性の返事がした。

貞子を先頭に部屋に入る。

壁に大きな翼を持つ星の絵が描かれ、その翼に抱かれるようにしてベッドが置かれている。

女性がそこで身を起こし、本を広げていた。


('、`*川

17.
 30才くらいだろうか。少しやつれているが、顔立ちや物腰に気品がある美女だ。

 近くまで歩み寄って、彼女の顔を覗き込んだとき、ドクオはぎょっとして息を飲んだ。

両目とも縫い合わされている。


('、`*川「ドクオさんですね」

(;'A`)「あんた、目が……! 誰がそんなことを?」


 彼女は点字本を閉じた。


('、`*川「ここにいるひとたちではありません。これをやったのはわたしの同胞です」

('A`)「同胞?」

('、`*川「この方とふたりにしていただけますか」


 ペニサスは貞子のほうを向いて言った。


川д川「わかりました」


18.
 彼女が出て行くと、ドクオに向き直った。

まるでふたりの姿や周囲の状況が、はっきりと見えているかのようだった。


('、`*川「使徒を助けていただいたことを感謝いたします」

('A`)「いや、ただの成り行きだ」

('、`*川「いいえ。あなたは今日、わたしと会う運命だったのです」


 安っぽい占い師みたいな言葉に、ドクオは思わず吹き出した。


('A`)「決まっていたって、なぜわかるんだ?」

('、`*川「あなたが空と地を繋ぐ子を守るために生まれてきた戦士だから」


 どうにも話に本気になれず、冗談に付き合ってるような気分だった。

半笑いで続ける。


('A`)「俺が特別だってのか? 兵長止まりの男が」

('、`*川「光の翼の経典は読まれましたか?」
19.
('A`)「幼年学校で少し。まだ弾圧が始まってなかったころな」

('、`*川「かつて天に栄えた王国では、すべての人々が背に翼を持っていました。

   しかし権力への欲望に取り付かれた一部の者たちがクーデターを起こし、内戦になったのです。

   戦いは長く続きましたが、国王派は多大な犠牲を払ってとうとう反乱軍を撃退しました。

   反乱軍の残党は罰として翼を奪われ、地上に落とされた……というところまでですか?」

('A`)「ま、そんなとこだね。

   俺らはその裏切り者たちの子孫で、あんたらは天に残った人々……〝神鳥人〟とかいうのを信仰してるんだろ」

('、`*川「……その神鳥人のあいだで、ふたたびいさかいが起きたのです。

   地上に落ちた人々は、予想以上に発展してしまった。

   その力はいずれ天に届くほどになるえしょう。

   そうなれば再び故郷を奪おうと攻め込んでくる、その前に攻撃するべきだと、一部の者が言い始めた」

('A`)「ちゃんと読んでないから知らないけど……」

('、`*川「これは経典が書かれたあとに起きたことなのです。

   ふたたび内戦が起き、今度は開戦を支持する分離派が支配力を奪い取った。

   そしてあの大攻勢が起きたのです」
20.
 ドクオはとうとう笑い出してしまった。


('∀`)「まるで見てきたみたいに話すね、あんた」

('、`*川「信じられませんか」

('A`)「まーね」


 彼女は寝巻きの上着に手をかけ、脱いだ。


(;'A`)「お、おいおい?!」


 体の前に上着を当てて隠しながら、背を彼に向けた。

そこには大きな逆ハの字型の古傷の跡があった。乱雑な手術で傷口を縫い合わせてある。

まるで、もぎとられた翼の跡のような……


(゚A゚)

('、`*川「分離派に従わなかった者たちはみな目を潰され、翼を奪われて天から突き落とされたのです」


21.
 彼女は上着を着なおした。


('、`*川「わたしと、弟もそうでした。

   ただ、わたしたちはある地上人の女性に救われたのです。

   そして弟と彼女は恋に落ち、その人の子は身ごもった。

   弟は運良く生き残った同志たちに見つかり、隠れ家へと旅立ちました――彼女と、ある場所での再会を約束して」


 当然のごとく、ドクオの頭にひとりの女性の顔が思い浮かんだ。


(;゚A゚)「クーか!!」

('、`*川「そうです」

('A`)「俺が彼女と会ったこと、知ってたのか?!」

('、`*川「お告げがあったのです」


 ドクオはめまぐるしく考えをめぐらせた。

この女は俺をハメようとしているのか? 何のために?

22.
全部嘘に決まってる……いや、だけどそれじゃ説明のつかないことが……


('、`*川「彼女の生んだ子が、天と地をふたたび繋ぐ救世主となるでしょう。

   ドクオさん、あなたはその子を守るためにこの世につかわされたのです」

(#'A`)「デタラメ言うんじゃねえ!! 鳥どもは俺の家族のカタキだ!!

  そんな奴らの作った子なんざ、ミンチにして豚に食わせてやる!!」


 背を向けて部屋を出ようとしたとき、静かだが力強い声で彼女が言った。


('、`*川「わたしが地上に残ったのは、ひとつは人々を導くため。

   もうひとつは、あなたに会うためです」

('A`)


('、`*川「早晩、ふたたび分離派は鳥たちを使って攻勢をかけるでしょう。

   どうかあの人を守ってください……クーさんを、そして弟の子を守ってあげて」


***
23.
 集会所に戻ると、ブーンが添え木をつけたデレが杖を突いて歩くのを手伝っていた。


( ^ω^)「おっ、上手ですお。気をつけて」

ζ(゚ー゚*ζ「ありがとう。ブーンさんってすっごく優しいのね」

(*^ω^)「いやあ、足が悪いのは慣れてるから」

(;'A`)「いい気なもんだぜ、まったくよ」

( ^ω^)「あ、兄貴!」


 ブーンはデレをそっとベンチに座らせた。


( ^ω^)「お話ってのは何だったんだお」

('A`)「ワケわかんねえヨタ話を聞かされたよ。とんだ時間のムダだったぜ」

川д川「終わった?」

('A`)「あの女がおたくらの希望ってわけ? まったく、イカレてんぞ」


 ふたりを外に送る道すがら、貞子は言った。

24.
川д川「クーさんの話をしたんでしょう。あの人ね、ちょっと前までここにいたんだよ」

('A`)「何だって?」

川д川「ダンナがひどい男でね……酒飲んでは女房を殴るような奴でさ。

   クーさんね、ある日、殺されそうになってそいつを灰皿で殴り殺しちゃったの。

   軍警察に追われてるとこを、うちらが匿ったってわけ」

( ^ω^)「ふつうに正当防衛って言えばよかったのに」

川д川「相手は軍部の高官だよ。この町じゃ誰も軍には逆らえないんだから」

('A`)「何かもあのペニサスってやつのお告げって言いたいんだろ」


 彼女は立ち止まってドクオをにらんだ。


川д川「あの人の悪口は許さないわよ」

(#'A`)「鳥と人間がヤったなんて話をするイカレ女じゃねーか!!」

川#д川「ブッ殺すわよあんた!」

(;´ω`)「よしなさいって、ふたりとも」

25.
 ブーンは無理やりドクオを引っ張っていった。


( ^ω^)「じゃあこれで。デレさんによろしくですお」

川д川「ドクオさん」

('A`)「あんだよ!」

川д川「ツンちゃんね、いつもあんたのこと話してたよ。

   あの人は何かを秘めてる人だって、ほんとにキラキラした目で話すの。

   だからあたし、あんたをペニサスさまに会わせる気になったんだ」

('A`)

川д川「そんだけ」


 言うだけ言うと、彼女はさっさと引き返していった。


***


 ふたりは翌日の朝方にドックに行き、ほかの軍人たちとともに整列して海軍大佐の訓示を受けた。

26.
その後、報告書などの雑事は昼までに済んだので、船の引渡しまで射撃場で時間を潰した。

しかし何をしていても、ドクオは頭からペニサスの話が離れてくれなかった。

 鳥の絵が描かれた的紙にリボルバーをブッ放す。


('A`)「う~ん……」

( ^ω^)「調子悪いお、どうしたんだお」

('A`)「いや、別に」

( ^ω^)「それはそうと見てお、これ。昨日の夜、ポーカーで漁師の奴から巻き上げたんだお」


 小型のクジラ類を撃つモリ撃ち銃だ。

引き金を引くとワイヤーを引きながらモリが発射され 的紙を粉々に吹っ飛ばした。


(;'A`)「一発しか撃てねえじゃんか、どうすんだそれ」

( ^ω^)「ぼくのレストランで、こいつで獲った大物を料理して出すんだお」

('∀`)「ほほう、そんでもってあのデレちゃんを奥さんにするってわけかい?」

(*^ω^)「フヒヒ! 言わせんなよ!」
27.
('A`)

( ^ω^)

(;'A`)(;^ω^)(あっ、やべ! これ死亡フラグじゃね?!)


 夕方になり、船を引き取って出航した。

一通りはきれいになっていたが、もともとが大攻勢以降に貨物船を徴収して改造した粗製濫造の船のため、

ポンコツであることにあまり変わりはない。

 苦しげなエンジン音を上げて船はヌルポ島へ向かった。

何時間かして操舵をブーンと交代したあと、自室に戻ったドクオは、ゴミ箱をひっくり返した。


('A`)


 雑誌を拾い上げてツンのグラビアを広げ、ナイフで丁寧に切り取った。

肩の階級章を少し剥がすと、きれいに折りたたんだグラビアのページをそこに入れ、また縫い合わせた。




28.
('A`)「戦士がどうたらなんて話は知ったこっちゃない。

   けどさ、俺がどんなことになっても……ツンちゃん、君は俺を守ってくれるよな?」

























つづく……
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完全犯罪(カンザイ)
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