スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ハイパーメタボリックエンジェルズのようです #12

 実はロマが一番のお気に入りのキャラクター。
次がフィレンクトかな。

1.
 その日の夜のこと、再び夢の狭間の世界。

二人は適当な団地の階段に座っていた。

 ツンの腕の中には前回手に入れたロマネスクの記憶のアルバムがある。


l从・∀・ノ!リ人「この中に手がかりがあるといいがのう」

ξ ゚⊿゚)ξ「ま、ともかく見てみましょ」


肩に妹者を座らせ、アルバムを開く。

中には映像のようにして動く写真が何枚も貼られ、それぞれにメモがついていた。






ハイパーメタボリックエンジェルズのようです

#12 霧の駆り手と夢の渡し部




2.
 ほとんどはロマネスクの趣味らしい、美少女フィギアの情報で満たされている。

というか、めくってもめくってもそればっかりだ。


ξ;゚⊿゚)ξ「こ、これは……選択を誤ったかしら」

l从;‐∀‐ノ!リ人「奴のフィギアに対するこだわりなんぞ知ってものう」


 筆塗りとエアースプレーの使い分けだとか、一番使いやすいパテの品定めとか。

どんどんめくっていくうちに残りのページはあとわずかとなった。


ξ ゚⊿゚)ξ「ハズレじゃない? もう一度行って別のを探そうよ」

l从・∀・ノ!リ人「霧の猟犬が破られたとわかったのなら連中も別の対策を講じている筈じゃー。

         出来るならこれ一つで何とか……む! ツン、そのページじゃ!」


妹者がページをめくるツンの手を止めた。


ξ ゚⊿゚)ξ「ん? どうしたの」

l从・∀・ノ!リ人「そのページじゃ、それ、その写真!」
3.
一面を真っ赤な霧に満たされた写真で、何も見えない。

メモには日時と「定例会議」と書かれている。


ξ ゚⊿゚)ξ「何これ。会議?」

l从・∀・ノ!リ人「手に取ってみるのじゃ」

ξ ゚⊿゚)ξ「?」


アルバムから剥がして手に取ると、音声が流れだした。

ロマネスクとハインの声だ。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――


( ФωФ)「ふむぅ、それが“鍵”でありますか?」

从 ゚∀从「どうしても必要、と……」

(:::::::::::)「ああ、そうだ」


―――――――――――――――――――――――――――――――――――
4.
三人目のその声を聞いた瞬間、ツンは背骨が凍り付くほどゾッした。

得体の知れない冷気が頭のてっぺんからつま先まで駆け抜ける。


l从・∀・ノ!リ人「ミストライダー……!!」

ξ ゚⊿゚)ξ「こいつが?」


ツンの声は妹者の耳には届かなかった。

彼女の眼の中で炎が踊っている。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――


(:::::::::::)「今回の作戦にどうしても必要なんだ、それが。

     教訓ってヤツさ、前回コテンパンにされたんでね」
        ゴゼン
( ФωФ)「御前の復活に必要な欲望のエネルギーとはまた別のものなので?」


 御前、というのが彼ら間でのミストライダーの敬称らしい。


5.
(:::::::::::)「そうだ。“鍵”はもう一つ、僕をより無欠の存在にすべく必要なんだ。

     もちろん完全復活の為にもまだまだ人間たちの欲望のエネルギーは必要だ。

     そこはお前らに頑張ってもらう」

―――“鍵”ね。雲を掴むような話だぞ、どうやって探すんだ?


 四つ目の声は知らない女のものだった。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――


ξ ゚⊿゚)ξ「ん? これ誰だろ」

l从・∀・ノ!リ人「幹部クラスのミストキャリアーは少なくとも三人いるようじゃな」

ξ ゚⊿゚)ξ「ロマネスク、ハイン、あとこの一人か……女の人みたいだけど」


―――――――――――――――――――――――――――――――――――


(:::::::::::)「とにかく血の霧を町中にバラまけ。方法は任せる。

     その上でシラミ潰しにして見つけ出す」
6.
( ФωФ)「お任せ下さいなのである」

从 ゚∀从「しかし、時間がかかるな」

(:::::::::::)「問題はそこだ。実は一つ問題の種があるんだ。

     過去のしがらみでね、僕と敵対してる奴がこの世界にいる」

―――それは御前の世界にいた奴ってことか?

(:::::::::::)「そうだ。同郷でね」


―――――――――――――――――――――――――――――――――――


ξ ゚⊿゚)ξ「……妹者ちゃんのことだよね、これ」

l从・∀・ノ!リ人「黙って聞いてるのじゃー」


―――――――――――――――――――――――――――――――――――






7.
(:::::::::::)「今のところ動いちゃいないが、いずれ必ず嗅ぎつけて邪魔をして来るだろう。

     だがとりあえず奴のことは適当に相手をしておけ。

     現段階では“鍵”を見つけることが何よりも先決だ」

从 ゚∀从「血の霧をバラまくのは、そいつに俺達の本当の目的を知られないようにするためでも

     あるってことか」

(:::::::::::)「そうだ。さすがインテリだな、スカウトした甲斐があったよ」

从 ゚∀从「どうも」

(:::::::::::)「目的を見失わないでくれよ、とにかく“鍵”がなければどうにもならない」

( ФωФ)「例の『塔』は?」

(:::::::::::)「こっちも準備が山ほどある。必要な物がまだ揃ってないんだ。

     まあ、『塔』は“鍵”がなきゃ張り子の虎だけどね」

从 ゚∀从「“鍵”と『塔』。両方揃って初めて目的達成というわけだ」

―――他に話し合うことはあったっけ?

(:::::::::::)「ない。解散だ」

8.
―――――――――――――――――――――――――――――――――――


 写真の映像はここで終わり、一番最初に戻ってリピート再生された。


l从・~・ノ!リ人「“鍵”……?」


 妹者は口を尖らせ、顎を手で撫でた。

空中に浮かびあがって思案げにあたりを飛び回る。


ξ ゚⊿゚)ξ「何の事?」

l从・∀・ノ!リ人「わからん。だが奴はそれがどうしても必要なようじゃのう。

         その“鍵”はミストライダーを無敵の存在にし、なおかつ『塔』とやらを

         完成させるためにもいる……というところなのじゃー」

ξ;゚⊿゚)ξ「全然わかんない……」

l从・∀・ノ!リ人「今までの連中の行動は半分以上が陽動だったとはのう。やられたのじゃー」

ξ ゚⊿゚)ξ「こっちが先にその“鍵”を見つけちゃえばいいじゃない」

9.
l从・∀・ノ!リ人「何だかわからないものをどうやって探すのじゃー」

ξ ゚~゚)ξ「ん~……」


 ツンはアルバムの残りをぱらぱら開いた。

最後のページに豪華客船の写真がある。


ξ ゚⊿゚)ξ「これ、なんだろ」

l从・∀・ノ!リ人「船かえ。さあのう」

ξ;゚⊿゚)ξ「……ん? どっかで見たよ、この船。

      確かね、一年くらい前に処女航海で失踪したってやつ」

l从・∀・ノ!リ人「失踪?」

ξ ゚⊿゚)ξ「ニュースで見たのよー」


ツンは記憶を手繰り寄せた。




10.
ξ ゚⊿゚)ξ「そうだ、確かに赤い霧に飲み込まれたとかって。

      乗員乗客はボートで逃げたんだけど船はそのままどっか行っちゃったってやつ」

l从・∀・ノ!リ人「赤い霧……もしやここが今のミストライダーの居城じゃないかえ!?」


妹者は写真に飛び付き、中を凝視した。


ξ ゚⊿゚)ξ「まじすか」

l从・∀・ノ!リ人「確証はないが地上よりは見つかりにくいからのう」

ξ ゚⊿゚)ξ「海は広いわよー、どうやって探すの?」

l从・∀・ノ!リ人「写真が手に入った今、わらわのストローがあれば迷うことはないのじゃー」

ξ;´⊿`)ξ「気が乗らないなあ……遭難して飢え死にだけはイヤよ」

l从・∀・ノ!リ人「“鍵”が何かはわからんが、奴はまだそれを手に入れてないのじゃー。

         仕掛けるなら今しかないのじゃー!」


―――――――――――――――――――――――――――――――――――


11.
 翌朝。

目覚めたツンは身支度を済ませ、家を出た。

珍しくドクオが途中で待っている。


('A`)「おはよー、姉ちゃん」

ξ ´ з`)ξ「あれ、珍しいじゃん」

('∀`)「俺だってたまにゃあ素直さんの顔を拝みたいのさ」

ξ;´ з`)ξ「ああ、そう。あんたクーちゃん好きね」

(*'∀`)「ハッキリ言うなよ、興奮しちゃうじゃないか」


交差点のところでクーと合流する。


ξ ´ з`)ξ「おはよーございまふ」

川 ゚ -゚)「よう。珍しいな、ドクオも一緒か」

('∀`)「フヒヒwwwwwサーセンwwwwww」


12.
 雑談を交わしつつ商店街を抜け、バス停に向かう。

F.O.Gが一時的に撤退したこともあって町には活気が戻り、皆が笑顔を振りまいている。


从'ー'从「ツンちゃんクーちゃん、おっはよー」

| ^o^ |「あにょはせよ」

(゚、゚トソン「おはようございます」

( ´ω`)「ああ、徹夜明けでフラフラだお」


顔見知りに手を振って挨拶を返す。


ξ ´ з`)ξ「雰囲気が戻ったねー。良かった良かった」

川 ゚ -゚)「みかじめ取ってた奴らがどっか行っちまったからな」

('A`)「ほへー。あの爆破事件のせいかな」

川 ゚ -゚)「対応に追われてるんだろ。ザマミロだ」


 ツンは不意にこの町を、自分の周囲を取り巻くこの世界を、かつてなく愛おしいと感じた。

13.
生まれ育ったこのあたりには、そこらじゅうに思い出が染み込んでいる。

そのどれもが過ぎ去ってしまった、かけがえのない時間。


ξ ´ з`)ξ

川 ゚ -゚)「ん、どうした」

ξ ´ з`)ξ「何か目の前のもん全部が光り輝いて見えてきた」

('A`)「昨日見てた『素敵な宇宙船地球号』の影響かそれ」

川 ゚ -゚)「瞳孔が拡大してるんじゃないか。そういう病気があるって話だ」

ξ;´ з`)ξ「どっちも違うっての。とにかくまあ、この町に生まれて良かったなあ、と」


感慨深げに呟くツンに二人は変な顔をした。


('A`)「別に悪いとこじゃないけど、電脳街がもうちっと近くにあればなあ」

川 ゚ -゚)「郷土に愛情を持つと右翼になるってうちの左翼教師が言ってなかったっけ?

     どうでもいいけど」


14.
皮肉なことに血の霧の一味とF.O.Gが現れて初めて、ツンは自分自身が故郷への愛情を

強く持っていたことに気付いた。

 今、密かに決心を固める。


ξ ´ з`)ξ(わたしは行かなくちゃならない)


ミストライダーを放ってはおけない。

いずれ奴とその一味はこの町を飲み込んでしまうだろう。


('A`)「姉ちゃん、寝ボケてんのか?」

川 ゚ -゚)「バスに遅れるぞ」

ξ ´ з`)ξ「おっと失礼。ほいほい」


 慌てて二人の背を追う。

カバンにぶら下がった妹者だけが、彼女の胸中を察していた。


l从・∀・ノ!リ人(うむ、こいつも多少は成長したのじゃー)
15.
―――――――――――――――――――――――――――――――――――


 翌日、土曜日。

ツンは早起きして部屋を出た。


ξ ´ з`)ξ「おはよーございまふ」

J( 'ー`)し「おや、珍しいね。休日なのに早起きするだなんて」


キッチンにいた母親と食卓で新聞を読んでいたドクオがビックリしている。

ツンも食卓につき、朝一番の牛乳をコップに注いだ。


ξ ´ з`)ξ「図書館でテスト勉強しようかと思ってさー」

('A`)「え? 来月だろ」

ξ;´ з`)ξ「ああ、ええと、予習復習も兼ねてね」

J( ;ー;)し「ツ、ツンが自己向上に努めているだなんて……カーチャン感動だよ」

(;'A`)「これは天変地異の前触れだ、ゲームソフトとDVDを避難させねば」

16.
ξ;´ з`)ξ「ほっといて下さい」


 朝食をめいっぱい食べて家を出、駅に向かう。

朝から空気が重く、空はどんよりとした暗雲に蓋をされていて、ふと死にたくなる日があるとすれば

今日がそうなんじゃないかっていうような陰鬱さだった。

 途中、背負ったリュックのジッパーから妹者が顔を出す。


l从・~・ノ!リ人 ペロペロペロ「こんなにお菓子持ってく必要はないじゃろ」

ξ;´ з`)ξ「わたしがこの世で一番怖いのは餓死なんだよー、って食べちゃダメじゃん!!」

l从・∀・ノ!リ人「ピーナツバターサンドクッキーだけは貰うのじゃー」

ξ ´ з`)ξ「そ、それだけだからね! 他のはダメだよ」

l从・∀・ノ!リ人つ ミ○ ポイ

ξ;゚ з゚)ξ「ピーナツバターだけナメて捨てるなー!」

l从・∀・ノ!リ人「捨てたんじゃないわい、スズメたちに振る舞ってるのじゃー」

ξ ´ з`)ξ「カラスしかいないけど」

17.
l从・∀・ノ!リ人「どっちも尊い生類なのじゃー」

ξ;´ з`)ξ「もー、食べ物を粗末にするなっての」


 電車を乗り継ぎ、ツンは海辺の駅へやって来た。

オフシーズンなので人影はまったくなく、町は静まり返っている。

海は荒れ、潮風には錆の臭いが含まれている気がした。


ξ ´ з`)ξ「妹者ちゃん、ついたよー」

l从・~・ノ!リ人 ムッシャムッシャ「おお、思ったより早かったのう」

ξ ´ з`)ξ「あのさ、食べていいって言ったのはピーナツバターサンドだけ……」

l从・∀・ノ!リ人「わらわを信じろ! 迷子になんかならんのじゃー!」


ツンは嫌な予感がし、リュックを下ろして中を覗いて見た。


ξ ; з;)ξ「あーっ、みんな食べられたー!」

l从・∀・ノ!リ人「騒ぐでない、大事の前のジョージ・ワシントンなのじゃー」

18.
ξ;´ з`)ξ「どこで覚えてくるの、そういうジョーク……」

l从・∀・ノ!リ人「ふむぅ」


妹者は真っ直ぐなストローを一本取り出し、真ん中あたりを人差し指の先に乗せた。

ストローは方位磁石のようにくるくる回り、それから一点を指す。


l从・∀・ノ!リ人「思ったほど遠くないのじゃー。半日あれば着くじゃろ」

ξ ´ з`)ξ「往復で一日じゃない、どっかで食糧を調達して行かないと」

l从・∀・ノ!リ人「お菓子ばっかりじゃ体を壊したところなのじゃー。わらわに感謝するのじゃ」

ξ#´ з`)ξ「うわー超うれしー、超しやわせー」


 町に戻り、弁当屋でなめろうのおにぎりを買った。
(*なめろう……アジなどの魚をコマ切れにして味噌で和えた料理。うめえ)


ξ*´ з`)ξ「おいしそー。海辺に来たなら魚食べないとね」

l从・∀・ノ!リ人「わらわは魚は嫌いなのじゃー」

ξ ´ з`)ξ「そりゃ安心だな」
19.
l从#・∀・ノ!リ人「わらわは何を食べればいいのじゃー!?」

ξ ´ з`)ξ「さっきお菓子一杯食べたでしょー、減量しなさいって」

l从#・∀・ノ!リ人「おっ、お前があああ! お 前 が 言 う な あ あ あ !!」


ちょっとした喧嘩をした末、妹者にはコンビニの唐揚げを買っていくことになった。

 すべての準備を済ませ、改めて海辺に戻る。

ツンは海平線を見据えた。


ξ ´ з`)ξ「この先にミストライダーがいるのね……どうやって行くの?」

l从・∀・ノ!リ人「うむ、とりあえず変身しとくのじゃー」

ξ ´ з`)ξ「わかった」


 閉鎖されている海の家の影に入り、ツンは右手を差し出して意識を集中させた。

意識を集中させた。


ξ ´ з`)ξ「メタボリックチェンジ!!」

20.
シルクハットとステッキを抽象化させたメダルの文様が浮かび上がって来て、手の甲から飛び出し、

光を放って炸裂した。

自分の体が砕けるような感覚があり、すぐに飛び散った全身がまた戻ってきて一か所に固まる。


ξ ´ з`)ξ三ξ ´⊿`)ξ三ξ -⊿-)ξ三ξ ゚⊿゚)ξ「―――!!」

(゚o ゚トソン


スレンダーボディに再構築されたツンが光の中から現れた。

折れそうなほど細い腰と肩、ほっそりした顎、優美なカーブを描いて伸びる足。

身にまとった膝下丈のタキシードは体にぴったりフィットしていて、彼女のスタイルをより

美しく見せている。


ξ ゚⊿゚)ξ「愛、勇気、そして痩身! 明日はあなたの町にもにお邪魔するかも知れない

      ハイパーメタボリックエンジェルです!」

(゚o ゚トソン


21.
頭に生えたウサミミをピクピク動かしてキメ……たところで、やっと彼女の存在に気付いた。


ξ ゚⊿゚)ξ

(゚o ゚トソン

ξ;゚⊿゚)ξ


口を開けたままこっちを見ているトソンの顔。

ツンは背中に怒涛の勢いで嫌な汗が染み出してくるのを感じた。

 妹者が絶望的な表情を浮かべ、顔を両手で覆う。


l从;∩A∩ノ!リ人「アチャ~……」

(゚o ゚;トソン「ぎ、ぎゃああああああ―――」


ツンは彼女の脳天にチョップを叩き込んだ。


ξ#゚ o゚)ξ「オアタアー!!」

(>、<;トソン「ぴぐぅっ!?!」
22.
トソンは目を回してひっくり返り、砂の中へとぶっ倒れた。


l从・∀・ノ!リ人「こらこら、一般人を攻撃しちゃいかんぞえ」

ξ;゚⊿゚)ξ「手加減したわよ。変身するとこ見られちゃったわ、ど、どうしよ~……」

(@、@トソン「ウウウ」


眼を回して引っくり返っているトソンを見下ろし、困惑する。

妹者は彼女の顔の前までふよふよ飛んでいくと、その顔を覗き込んだ。


l从・∀・ノ!リ人「こいつ何でこんなとこにおるんじゃ?」

ξ ゚⊿゚)ξ「謎ですなー。まあトソンちゃんだったのは不幸中の幸いだったかも……」

l从・∀・ノ!リ人「うむ、こいつなら多分夢かなんかだったと思ってくれるじゃろ、性格からして」

( ^ω^)「トソンー、どこ行ったんだおー」


 どこかで内藤が呼ぶ声がする。

ツンは慌て、とりあえずトソンを抱き上げて内藤の前に飛び出した。

23.
(@、@トソン「お星さまがぐ~るぐる~……」

∑( ^ω^)「あっ、HMAさんじゃないですかお! トソンはどうしたんですかお」

ξ;゚⊿゚)ξ「あ、悪の組織にさらわれそうになってたとこをわたしが助けたわ!

      気絶してるけど大丈夫よ、命に別条はない……んじゃないかしらたぶん」

(;^ω^)「悪の組織ですかお! えーと……どこに?」


内藤はギョッとしてあたりを見回したが、もちろんそんなものは影も形もない。


ξ;゚⊿゚)ξ「そ、それがその……じ、地面に潜ってっちゃったわ! モグラみたいに!」

( ^ω^)「そ、そうなんですかお。

       掘り返した跡すら残さずに消えるとは、さすが悪の組織だお」


 伸びているトソンを内藤に渡し、おんぶさせる。


ξ ゚⊿゚)ξ「えと、奇遇ね。今日はどんなご用件でここへ?」



24.
( ^ω^)「水族館に寄った帰りなんですお。

       いつも忙しいからたまには遊びに連れてってやろうかと思って……

       砂浜で貝殻拾っててそれでどっか行っちゃったんですお」

ξ;゚ー゚)ξ「な、なるほど! まさか悪の組織にさらわれかけてるとは思わないわよね!

       悪の組織にさらわれかけているとはね! ほんとに!」

l从・∀・ノ!リ人(クドいぞえ)

( ^ω^)「とにかくありがとうございましたお」

(゚、゚トソン「はっ?!」


 不意にトソンが目を覚ました。

内藤の背中から滑り降り、ツンの顔を穴が開くほど凝視する。


ξ;゚⊿゚)ξ(うっ、まずい!)

(゚、゚;トソン「ひいいいいい!! つ、津田さ―――ん!!」

( ^ω^)「津田さん? ツンちゃんの事かお。お前何言ってんだお」

25.
(゚、゚トソン「ハイパーメタボリックエンジェルは津田さんだったのよー!!」


トソンは両手を振り回しながら早口にまくし立てた。


ヽ(゚o ゚トソンノ「あのねーあのねー砂浜で貝殻拾ってたらねークラゲが落ちててねー、

       そんで棒っきれでそれ突っついてたらーそれでねー、向こうの海の家んとこのねー

       だからここなんだけどつまり、それで光が見えたの! ピカーッて!

       それでね、それで見に行ったら津田さんが太かったけど細くなっててそれでねー!!」

(;^ω^)「何言ってんだか全然わかんないお。落ち着けお」

ξ;゚⊿゚)ξ(当たりどころが悪かったかな)

ヽ(゚o ゚;トソンノ「とにかくHMAは津田さんだったの! わたし見たの、ホントだもん!」

( ^ω^)「……ツンちゃんがHMA?」


内藤はツンのくびれた腰回り、細い顎、スラリとした足などを順番に観察した。

それからキッパリと否定する。


26.
( ^ω^)「それはないお。絶対にないお、どう考えたってないお」

ξ#゚ー゚)ξ(遠回しにどういう意味かしらそれ)

(゚、゚;トソン「う……う~ん、それじゃ夢、だったの……かなあ?」

ξ ゚⊿゚)ξ「えーと、そろそろお暇したいんだけど……」

( ^ω^)「ん? ああ、忙しいのに引き止めて悪かったお。

       妹を助けてくれてありがとうだお」

ξ ゚⊿゚)ξ「いいってコトよ! じゃあまたね」

(゚、゚トソン「???」


ツンは逃げるように走り出し、砂浜の彼方を目指した。

 二人の姿が完全に消えた頃には、ヨットハーバーのあたりまで来ていた。

今日は波が荒く優雅に船遊びって天候でもない為、人影はない。


ξ ゚⊿゚)ξ「どうやってミストライダーのとこまで行くの?」

l从・∀・ノ!リ人「うむ、まずは適当な船を調達するのじゃー」

27.
ξ;゚⊿゚)ξ「テキトーって、泥棒はイヤよ」

l从・∀・ノ!リ人「あれなんかどうじゃ? 捨ててあるようだぞえ」


薄汚れたボートが一層、陸に引き揚げてあった。

ひっくり返して裏側を念入りに調べ、穴が開いていないことを確認する。


ξ ゚⊿゚)ξ「イケそうね」

l从・∀・ノ!リ人「うむ。一応断ってから行くのじゃー」


ボートを持ち上げて頭上に掲げ、ヨットハーバーの事務所へ行く。


ξ ゚⊿゚)ξ「ちわっす!」

(,,゚Д゚)「ん、なんだい嬢ちゃん? 今日は船遊びって天気じゃねえぜ」

ξ ゚⊿゚)ξ「このボートって誰の?」

(,, Д )    ゚ ゚


モデル体型のか細い少女が小さいとは言えボートを軽々運んできたら、誰だって驚くだろう。
28.
(,,゚Д゚)「え、え~と……それはずっとそこに置いてあるから、きっとゴミだと思うけど……」

ξ ゚ー゚)ξ「そう、良かった。ありがと!」


踵を返してはしけに入り、海にボートを下ろして飛び乗る。


ξ ゚⊿゚)ξ「あ、オールがなかった」

l从・∀・ノ!リ人「そんなもんいらんのじゃー。待っとれ」


妹者は船尾に立つとストローを取り出し、口に付けて思いっきり吹いた。

ストローのもう一端にシャボン玉が膨れ上がり、パチンと破裂すると中から見慣れない装置が

出て来た。

金属の箱にラッパみたいなものが付いている。
30.

ξ ゚⊿゚)ξ「何これ」

l从・∀・ノ!リ人「これを船尾に取り付けるのじゃー」


 ツンは言われた通りにした。
29.
妹者は箱の上に乗ると、ラッパが後方を向くように調節し、ダイヤルを回転させた。

するとラッパからたくさんの小さなシャボン玉が吐き出され、それが推進力となってボートが

前進を始める。


ξ ゚⊿゚)ξ「おお、モーターボートみたい」

l从・∀・ノ!リ人「なかなかメルヘンじゃろ? さあ、行くのじゃー!」


 二人は海原に乗り出した。

妹者が指先に置いたストローが行く先を示してくれる。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――


 どのくらい経っただろうか?

特にやることもなく、ツンはボートの上で仰向けになっておにぎりを食べていた。


ξ ‐~‐)ξ モッシャモッシャ「あー暇。DSでも持ってくりゃ良かったなー」

l从・∀・ノ!リ人「シャキッとせんかい、だらしないのう」
30.
ξ ゚⊿゚)ξ「だって起きてると船酔いするんだもーん」

l从・∀・ノ!リ人「スーツが三半規管を強化しとるからそれはないわい。

         でなけりゃ今までみたいな動きが出来るかえ」


確かに波は結構高く、ボートはその狭間を翻弄されているのだが、気分は少しも悪くならない。


ξ ‐⊿‐)ξ「なるほどねー。確かに戦闘中に眼が回ったことってないもんね」

l从・∀・ノ!リ人「ツン、ミストライダーと戦うのに不安はないかえ」

ξ ゚⊿゚)ξ「う~ん、恐いっちゃ恐いけど……」

l从・∀・ノ!リ人「……」


 推進器の箱の上に座っていた妹者は何かを決心したような顔をした。

浮かび上がり、ツンの顔の前に来る。


l从・∀・ノ!リ人「お前は想像以上のハートの強さを持っているのじゃー」

ξ;゚⊿゚)ξ「何よ、急に……」

31.
l从・∀・ノ!リ人「短期間でカロリークラッシュを使えるまでになり、更にわらわがまず勝てないと

         踏んでいた霧の猟犬をも打ち破ったのじゃー。正直感心したぞえ」

ξ*゚⊿゚)ξ「ほ、褒めたっておにぎりはあげないわよ!」

l从・∀・ノ!リ人「いらんっちゅうに。生の魚なんぞ食えるかえ!

         ……いいかえ、それでもミストライダーに勝てるかどうかは微妙なのじゃー。

         奴がまだ本調子でないにしてものう」

ξ ゚⊿゚)ξ「ラスボスだもんね。弱くはないんでしょ、そいつ」


 妹者は眼を細めた。何かを思い返している様子だ。


l从‐∀‐ノ!リ人「わらわとミストライダーはこの世界の住人ではないのじゃ。

          別の次元に存在する、とある小国の出身だったのじゃー」

ξ ゚⊿゚)ξ「べ、別次元?」

l从・∀・ノ!リ人「そうなのじゃ。ミストライダーは王家に使える身でありながら、権力に目が眩んで

         反乱を起こしたのじゃー。

         内戦になり、多くの仲間や部下が命を落としたのじゃー」
32.
妹者の目が更に細くなる。

瞼の狭間に見える瞳に微かに憎悪と復讐心の炎が見えた。

しかし瞼が閉ざされるとそれはすぐに消え失せ、表情には悲しみが満ちた。


l从・∀・ノ!リ人「わらわの最愛の姉兄、二人の兄と一番上の姉も」

ξ ゚⊿゚)ξ「……」

l从・∀・ノ!リ人「血の霧を駆るミストライダーの力は圧倒的に強大だったのじゃー。

         わらわはかけがえのない肉親の命と引き換えに、何とか奴を追い詰めた。

         だが血の霧を得てほぼ不死身となっていたミストライダーを完全に滅ぼすことは

         できなかったのじゃー」

ξ ゚⊿゚)ξ「そして奴は復活し、あなたは今度こそトドメを刺す為に……」

l从・∀・ノ!リ人「うむ。次元の狭間に逃れたミストライダーを追ったのじゃー」


彼女はため息をつき、そして言った。


l从・∀・ノ!リ人「いいかえツン、正義感や責任などに惑わされるでないぞ。
33.
l从・∀・ノ!リ人「もしも少しでも危ないと思ったら逃げても構わんのじゃー。

         チャンスは今回こっきりでもないしのう」

ξ ゚⊿゚)ξ「……」

l从・∀・ノ!リ人「我々の問題にお前を……いや、この世界を巻き込んだことを謝らねばならん。

         だがミストライダーだけは絶対に放っておけないのじゃー!

         奴は必ず多くの人の夢や希望を奪い、犠牲を山ほど築いて再臨を図るのじゃー」

ξ ゚ー゚)ξ「別にわたしは後悔なんてしてないけどな」


妹者の話に引き込まれて起こしかけていた上半身を、両腕で頭を抱えて再び船の中に沈める。


ξ ゚ー゚)ξ「結構楽しかったし。痩せるのとアイドルになるって理由もあるしさ」

l从・∀・ノ!リ人「それでええ。正義などには犠牲を払ってまで達成するほどの価値はないのじゃ」

ξ ゚⊿゚)ξ「前から思ってたけど、やけにそこにこだわるじゃない」

l从・∀・ノ!リ人「自分が正義だと思い込むことは人間の最大の罪悪なのじゃー」

ξ ゚~゚)ξ ムシャムシャ「よくわかんない」

34.
 おにぎりの最後の一欠けを口に放り込む。

ツンは食休みに昼寝を決め込み、うつらうつらし始めた。


ξ ‐⊿‐)ξ「早起きしたから眠いなー」

l从・∀・ノ!リ人「起きるのじゃ、ツン! 見るがええ」

ξ ゚⊿゚)ξ「ん?」


船の縁を掴んで起き上がる。

何時の間にか風が止み、波が静かになっていた。

 潮風の中にかすかに鼻をつく生臭さがある。

ツンは眉根を寄せて鼻を押さえた。


ξ ゚⊿゚)ξ「……このニオイ!」

l从・∀・ノ!リ人「血の霧なのじゃー」


たちまちのうちに周囲に紅色の霧が立ち込め、二人を乗せたボートはその中に飲み込まれた。

35.
ξ;゚⊿゚)ξ「うわっ!? どうするの?」

l从・∀・ノ!リ人「落ち着け、わらわのストローは決して狂わんのじゃー」


妹者の人差し指の上ではストローが一点を差したまま微動だにせずにいる。

ボートはその進路に忠実に進み続けた。

 やがて霧の中に船体の影がおぼろげに浮かび上がった。

距離はまだ1kmほど離れているが、恐ろしく巨大だ。


ξ ゚⊿゚)ξ「あれか。幽霊船みたいね」


―――――――――――――――――――――――――――――――――――


( ФωФ)「来た来た、来たであるぞ」


 艦橋でヘッドマウントディスプレイを被っていたロマは、カメラの映像にツンたちを捕らえた。

顔いっぱいに凶悪な笑みを浮かべる。


36.
( ФωФ)「我が輩が改造に改造を重ねまくったこの船、クイーンエリザベスたん号の真価を

        発揮する時がようやく来たのであーる! グハハ!」


視線入力と音声認識の二つを繰り返して各種安全装置を外し、声を張り上げる。


(#ФωФ)「目標接近、距離約半海里! 迎撃準備―――っ!!」

(゚q 。)ウボァー アイアイサー!

( ФωФ)「フィギアの恨みは忘れとらんぞ、我が輩は執念深いのが取り柄でな!」


―――――――――――――――――――――――――――――――――――


 霧の彼方で船体の影が崩れ、わずかに形を変えているように見えた。


l从・∀・ノ!リ人「ん? ありゃ何をしているのじゃー?」

ξ ゚⊿゚)ξ ピク


船の甲板に何か棒状のものが現れ、その先端がこっちを向いた。

37.
棒の先端が紅蓮混じりの黒煙を噴き出す。

 すぐさまツンの頭のウサミミが反応し、かすな空気の震動を感じ取った。

跳ね起きて船首に立つと、妹者に怒鳴った。


ξ#゚⊿゚)ξ「進路を変えて、速く!! 何か来る!」

l从・∀・ノ!リ人「お!?」


 妹者が箱に飛び付き、ラッパの向きを変える。

ひゅるひゅると風を巻き上げながら飛んできた砲弾はかろうじてボートを反れ、海上に落ちた。

凄まじい爆音と共に水柱が噴き上がり、二人を乗せたボートは木の葉のように翻弄される。

 二人はボートの縁にしがみついた。


ξ;゚⊿゚)ξ「うわっ、とっと!!」

l从;・∀・ノ!リ人「砲撃かえ?!」

ξ;゚⊿゚)ξ「うひい、どんどん来るわよー!」


38.
甲板に現れたのは収納されていた砲座だ。

各砲門が怒号を上げ、次々に砲弾が飛んでくる。


ξ ゚⊿゚)ξ「もっとスピード出ないの?!」

l从・∀・ノ!リ人「これが限界なのじゃー!」

ξ;゚⊿゚)ξ「まずいわね、船に着くまえにバラバラにされちゃうわよ」


 次から次へと立ち上がる水柱の合間を何とか掻い潜るが、これじゃただの的だ。
40.

ξ ゚⊿゚)ξ「!!」


水面下で何か黒い影が動いている。

ツンは左手を差し出して意識を集中させた。

手の甲にステッキの文様を刻んだメダルが浮かび上がり、外に飛び出してポンと弾ける。

 実体化したステッキを手に取り、仕込まれていた刀を抜く。


ξ#゚⊿゚)ξ「ふんっ!」
39.
水中に向かって先端を突き入れる。

手応えがあり、刀を引っ張ると、先端に魚雷が突き刺さっていた。


ξ#゚⊿゚)ξ「返却よ!」


振り被り、思い切り勢いを付けて船に投げ返す。

船体に命中し炸裂するのが遠目に見えたが、ダメージがあるようには見えない。

 再びボートのすぐ隣に砲弾が落ち、ツンのボートは中空に跳ね上がった。


ξ;゚⊿゚)ξ「ひえええ!」


空を舞い、やや離れたところに落ちる。

 ツンはつま先が海水に浸っていることに気付いた。


ξ;゚⊿゚)ξ「穴開いてるぅう!!」

l从・∀・ノ!リ人「さっきのでやられたのじゃー、こりゃとても持たんのう、お前泳ぎは得意かえ?」

ξ ゚⊿゚)ξ「んと、待って。いい方法があるわ」
40.
両手を組み合わせて銃の形にし、人差し指の先に全身の熱を掻き集める。


ξ ゚⊿゚)ξ「カロリィィイ……!!」

l从;・∀・ノ!リ人「そんなもん撃ってどうする気じゃー!? あの船を沈めるとでも……」


両手の指先に光球が生まれ、膨れ上がる。

ツンはくるりと背を向け、ボートの後方に向かってそれをぶっ放した。


ξ ゚⊿゚)ξ「ブレイク!!」


 不意に得られた凄まじい推進力に船首が浮きあがり、ボートはウィリーしながらその場から

飛び出した。

振り落とされないように必死にツンのツインテールにしがみつきながら、妹者が悲鳴を上げる。


l从;>A<ノ!リ人「どこがいい方法なのじゃ―――!!」


―――――――――――――――――――――――――――――――――――

41.
(;ФωФ)「あっ、おのれ!?」


 ロマネスクはモニターの中のボートに照準を合わせて引き金を引きまくった。

次々に砲弾が発射されてはボートをかすめるが、スピードが速すぎてとても付いていけない。


(;ФωФ)「いかん、乗船されるのである!」


―――――――――――――――――――――――――――――――――――


 一気に霧の中の豪華客船との距離が詰まる。

ボートが船体に突っ込む寸前、ツンは真上にジャンプし、甲板へと上がった。

下の方でボートがバラバラに砕け散る音を聞きながら、柵に手をかけて体を乗り上げる。


ξ;゚⊿゚)ξ「あーあ……どうやって帰ろう」

l从・∀・ノ!リ人「緊急時用のボートがどっかにあるじゃろ。行くのじゃー!」

ξ ゚⊿゚)ξ「よっしゃー!」


42.
ツンは駆け出し、ブリッジを目指した。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――


 ミストライダーは霧の玉座でロマの報告を聞いた。

無線機越しにうろたえた彼の声がする。


(;ФωФ)「申し訳ありません、御前! 乗船されました!

        目標は現在ブリッジを目指していますぞ!」

(:::::::::::)「やれやれ」


無線を切り、溜息をつく。


(:::::::::::)「ハインはF.O.Gの立て直しで忙しいし、ロマはこんな時に頼りにならん」

―――そうみたいだな

(:::::::::::)「準備しとけ。お前が切り札だ」

―――あぁ、待ちくたびれた
43.

女は霧越しに肉食獣じみた凶悪な笑みを浮かべた。











つづく……


スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

(゚q 。川カンザイ

Author:(゚q 。川カンザイ
完全犯罪(カンザイ)
プラネットライカは隠れた名作

最近のコメント
最近の記事
月別アーカイブ
FC2カウンター
ブログ内検索
RSSフィード
リンク
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。