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川 ゚ -゚)そして二人は再び出会うようです 前編

 ツンが守りたいもののようですってやつの改定版。
映画マイボディーガードの影響を受け気味かな。

1.
 南のどこかにある国、ニューソクの田舎。

レアメタルを産出する鉱山の麓には、見すぼらしいバラックの町並みが広がっていた。

錆の臭いがする町だ。

他にも貧困、麻薬、病気、性病……ありとあらゆる掃き溜めの臭い。

 ピストンのイカれたボロ車に乗せられて、幼いクーはその町を見ていた。


川 ゚ -゚)

(-_-)「もうちょっとで兄貴んちだからな」


運転席の父親が浮かない口調で言った。






そして二人は再び出会うようです 前編



2.
 車は寂れた街角にある小さな家の前で停まった。

鼻息をかけただけで崩れそうなボロ屋だが、クーの実家も似たり寄ったりだった。


(-_-)「兄貴」

(-@∀@)「おう、待ってたぜ」

J( 'ー`)し「いらっしゃい」

( ・∀・)

(-_-)「顔色が悪いな、大丈夫か?」

(-@∀@)「このところ忙しくてな。採掘量がノルマに届かんらしい」


 親戚のおじさんとその妻、クーと同い年の少年が出迎えた。


(-_-)「それじゃあ頼むよ、兄貴」

(-@∀@)「ああ。こんちは、クーちゃん」

J( 'ー`)し「大変だったねえ」

3.
川 ゚ -゚)「うん。よろしくお願いします」


 挨拶を交わし、家に入る。

ヒッキーはクーを残して車に取って返した。


(-_-)「いい子にしててくれよ。いつかきっと迎えに来るからな」

川 ゚ -゚)「うん……」


―――――――――――――――――――――――――――――――――――


 翌日、朝。

初めての土地で友達もなく、不安だったクーは一人ぼっちで家の前にいた。

手の中にある小さな画帳を開く。


川 ゚ -゚)


 ページをめくると、描きかけの絵が並んでいる。
4.
ペンを手にして続きを描こうとと思ったが、そんな気にはなれなかった。

そこにモララーがやって来た。


( ・∀・)「お前の母ちゃん、死んじまったんだって?」

川 ゚ -゚)「うん」


 クーはさっと画帳を隠した。


( ・∀・)「どうして死んだんだ?」

川 ゚ -゚)「撃たれたの。わたしとお父さんと一緒に、こ、こ……こっきょー……」

( ・∀・)「ああ、わかった。国境を越えようとして警備隊に撃たれたのか」

川 ゚ -゚)「うん……」


 祖国を捨てて豊かな北の大国に密入国しようとする者は後を絶たず、毎年何人も射殺されている。


川 ゚ -゚)「お父さん、自分一人じゃわたしを育てられないって……」

5.
( ・∀・)「そうか」


モララーは同情の表情を見せた。

クーよりも一つか二つ年上なだけなのに、妙に大人びている。

幼くしてこの世の地獄を見てきた者に身に付く達観だ。


( ・∀・)「来いよ、友達に紹介してやる」


 モララーとクーは空き地へ向かった。

薄汚い一張羅に身を包んだ子供が三人、たむろしている。


( ´_ゝ`)「よう」

(´<_` )「ん? 誰だそいつ」


 背の高い二人が真っ先にモララーに気付いた。

二人とも顔がそっくりだ。双子らしい。

6.
('A`)「お前の彼女か?」


もう一人はやや貧相で小柄な少年だ。


( ・∀・)「こいつはクー、今日から俺の妹だ。イジメたらタダじゃおかねえぞ」

川 ゚ -゚)「よろしく」

( ´_ゝ`)「ん。兄者だ」

(´<_` )「弟者だぜ。俺たちのこたあ、流石兄弟と呼んでくれ」

('∀`)「ドクオだ。サインいるか?」

川 ゚ -゚)「?」

( ・∀・)「ほっとけ。そいつ、初対面の奴には必ずそう言うんだよ」

('∀`)「俺は将来俳優になるんだぜ? 今のうちにサインを貰っといて損はないぞ」

( ´_ゝ`)「はいはい、聞き飽きたよ」

(´<_` )「それよりそろそろ行こうぜ。遅れるよ」


7.
 五人は連れ立って鉱山の方へ向かった。

大通りでトラックや鉱夫たちの群れと合流する。

大人以外にも、クーたちのような子供の姿も多かった。

 やがて穴がボコボコ開いたハゲ山に辿り着いた。


川 ゚ -゚)「何をするの?」

( ・∀・)「仕事だよ。土砂を運ぶんだ」


 少年たちは大人に混ざり、土砂を台車に乗せてトラックの荷台に運ぶ作業を始めた。

鉱山を掘り進めるうちに出たそれを片付ける仕事をしているらしい。

始めのうちは見ているだけだったが、やがてクーも手伝うことにした。


( ・∀・)「お前はいいってのに」

川 ゚ -゚)「やるよ。うちでも仕事してたもん」


 時々どこかで爆発音がする。
8.
鉱山で岩盤を砕くのに発破を使っているらしい。



('A`)「おい、見ろよあれ」


 ドクオがこっそり指差した方向には、明らかに毛色の違う様子の男たちがいた。

数人の白人で、身なりがいい。

現場監督と何か話し合っている様子だった。


( ´_ゝ`)「会社の奴らだぜ」

川 ゚ -゚)「会社って?」

( ・∀・)「この鉱山の持ち主だよ。北の奴らだ」


―――――――――――――――――――――――――――――――――――


 それから数年間、クーの記憶に残っているのは土砂の撤去のことだけだ。

モララーの一家は朝から晩まで働き続けた。
9.
それでも生活はギリギリで、日々の食費の確保がやっとだった。

 クーが14歳になったある日のこと。

珍しく仕事が早く終わった日の夕方、クーは家の前で絵を描いていた。


川 ゚ -゚)


画帳に描き付けているのは、沈みゆく夕焼けを浴びてオレンジ色になってゆく町の風景だ。

チビた色鉛筆で色を塗っていると、先端が折れた。


川 ゚ -゚)「あっ」

川 ゚ -゚)(高い色鉛筆が欲しいなあ。安物はうんざりだ)

( ・∀・)「よう、クー」

川 ゚ -゚)「何?」

( ・∀・)「カーチャンが買い物に行って来てくれって」

川 ゚ -゚)「わかった」

10.
 繁華街の方へお使いに向かう。


川 ゚ -゚)「何を買うの?」

( ・∀・)「父ちゃんの薬がなくなっちまった」

川 ゚ -゚)「もう? 前に買ったばっかりじゃない」


モララーはため息をついて表情を暗くした。


( ・∀・)「だんだん効かなくなってるみたいなんだ。医者に診せる金があればなあ……」


 クーはふと足を止めた。

町に一軒しかない画材店で、店先に額縁や絵の具が並んでいる。


川 ゚ -゚)

( ・∀・)「何だよ」

川 ゚ -゚)「何でもない」

11.
( ・∀・)「欲しいんだろ? 買ってやるよ」

川 ゚ -゚)「父さんの薬を買うお金じゃないか」

( ・∀・)「俺だってちょっとくらい手持ちがあるよ」


中に入る。

クーは遠慮して安い色鉛筆を指差したが、モララーは高いのをレジに持って行った。


川;゚ -゚)「そ、そんなの悪いよ」

( ・∀・)「いいって。たまにゃあ兄貴らしいことをさせろよ」

川*゚ -゚)「ん……」


 店を出ると、クーは買ってもらった色鉛筆を手に取った。

掛け値なしに高いやつだ。


川*゚ -゚)「ありがとう」

( ・∀・)「いいって。将来絵が売れたら奢れよな」
12.
川 ゚ -゚)(絵が売れたらか……)


 絵描きになんかなれるのだろうか?

毎日毎日、飯にありつくのがやっとの生活なのに。

せめてこの町から出られたら……でも、小学校すら卒業してないのにどこへ行けばいいのだろう?


( ^Д^)「ようよう」

(・∀ ・)「そこのお嬢ちゃん、暇ー?」

( ・∀・)「ん?」


裏路地の入口のところでガラの悪い少年が二人、何をするわけでもなく立っている。

自分たちと同い年のようだが身なりはずっとよく、銀のアクセサリーをじゃらじゃら付けていた。


( ^Д^)「ようお嬢ちゃん、そんな男ほっといて俺たちの方へ来ないかい?」

(・∀ ・)「一緒に天国までぶっ飛んじゃおうよー」

( ・∀・)「眼ぇ合わせるな、売人だ」
13.
川 ゚ -゚)「売人?」

( ^Д^)「ようよう、連れないねー。俺たち金持ってるぜ」


 モララーは男を指差し、睨んだ。


( ・∀・)「俺の女だ。手ぇ出したら殺すぞ」

( ^Д^)「うひー、オッカネエ」


 クーとモララーは早足にその場を離れた。


( ・∀・)「絶対に関わるなよ、あいつら“ラ・エメ”だ」

川 ゚ -゚)「何それ」

( ・∀・)「ギャングだよ。麻薬を売ってるんだ」

川 ゚ -゚)「ふーん」


 家に帰ると父親が食卓についていた。

14.
調子の悪そうな咳をしながら、酒を口にしている。


(-@∀@)「お帰り」

( ・∀・)「はい、薬」 

(-@∀@)「悪いな、ゲホッゲホッ……」

J( 'ー`)し「あんた、休みは取れないのかい? このままじゃ倒れるわよ」

(-@∀@)「そういうわけにはいかん。一日でも休んだら仕事を失くすかも知れんのだぞ」


彼も他の人々と同じく鉱山に入り、レアメタルの採掘に従事している。

粉塵のせいで大抵みな肺を壊すのだが、それでも休むわけにはいかない。

この町で鉱山の仕事を失えば、飢え死に以外の選択肢はない。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――


 夕食後。

月の明るい夜で、青白い冷たい光が町に降り注いでいる。
15.
クーは家の屋根に上がり、買ってもらったばかりの色鉛筆で絵を描いていた。

 後ろでハシゴが軋む音がし、モララーがやってくる。


( ・∀・)「絵が好きだな、お前は」

川 ゚ -゚)「ん」


 彼はクーの隣に座った。


( ・∀・)「お前は何を描きたくて絵描きになるんだ?」

川 ゚ -゚)「北の大国を描くんだ」

( ・∀・)「へえ?」

川 ゚ -゚)「父さんと母さんが行きたかった国だもん。

     きっと、絵に描きたくなるようなものが一杯あるんだと思う」

( ・∀・)「そうだな」

川 ゚ -゚)「兄さんは?」

16.
( ・∀・)「へ?」

川 ゚ -゚)「兄さんは、何になりたい?」

( ・∀・)「うーん、俺は金持ちになりたいな。その為には勉強しないと」

川 ゚ -゚)「具体的には?」

( ・∀・)「法律とかコンピューターとかさ」


 二人とも語り合い、そして内心では思っていた。

そんな夢は絶対にかなわないと。

この町に生まれた人々はみんな夢を抱きながら、鉱山で擦り切れるまで働いて死んでゆく。

ここはまるで監獄だ。

そして、住人は全員生まれながらに終身労働刑。


( ・∀・)「絵描きになれよな」


 それでもモララーのその言葉は嬉しかった。

17.
―――――――――――――――――――――――――――――――――――


 翌朝のこと。

クーとモララー、流石兄弟とドクオの代わり映えのしない一日が始まった。

連れ立って職場の鉱山へ向かい、土砂を片付ける。


('A`)「見ろよ、またあいつらだ」


 鉱山を所有する会社の背広組が数人、遠くで何かを話し合っている。


( ´_ゝ`)「まったく、いい気なもんだな、あいつらはよ」

(´<_` )「あの靴一足が俺らの年収くらいだぜ、きっと」

( ・∀・)「余所見するなよ。監督に怒られるぞ」


 しばらくすると正午を知らせるサイレンが鳴った。


( ・∀・)「よし、休憩だ」
18.
(´<_`;)「もうハラペコだよ。さあ、飯だ」


労働者たちは皆手を休め、額の汗を拭った。

弁当を開いたり一端家に戻ったりし始める。


('A`)「んじゃな」

( ´_ゝ`)(´<_` )「先行ってるぜ」

( ・∀・)「おうよ。クー、父ちゃんを呼びに行こう」

川 ゚ -゚)「ん」


 二人はいつものように土砂の山を越え、鉱山の入り口の方へ向かった。

すると向こうで騒ぎが起きていた。


川 ゚ -゚)「ん? 何だろ」


 途端にモララーの顔色が変わった。

19.
弾かれたように走り出す。虫の知らせというやつだろう。

鉱山の入り口の穴の前に人だかりが出来ていた。

 モララーが人だかりを掻き分けて中に入ると、そこに……


(-@∀@)

( ・∀・)「父ちゃん!!」

( ・3・)「お前、息子か? 気の毒だったな」

( ^Д^)「過労みてえでな、ぶっ倒れてそのまま……」

( ;∀;)「父ちゃん……父ちゃん!!」


 変わり果てた父にすがり付くモララーを、クーは呆然と遠くから眺めていた。

その時、穴の中から背広姿の白人たちが数人現れた。

ヘルメットを被り、書類を固定したクリップボードを片手に持っている。

 現場監督が人だかりを散らしにかかった。


20.
( ・□・)「こら、散れ! 邪魔だ、通れないだろ」

( ・3・)「あっ、監督! アサピーの旦那が……」

( ・□・)「関係ねえよ、こちらの方々はお急ぎなんだぞ」


 監督が無理やり人だかりを押しのけて場所を開けると、背広たちは当たり前のような顔をして

その場所を通った。

足元には眼もくれず……というか、その高い靴をひっかけないようにという意味では気を払い、

しかしアサピーが自分と同じ人間であるという点には一切関心を持たず、その上をまたいで行く。

 彼らが順番に死体の上を通り過ぎるのを、モララーはじっと見ていた。
20.

―――――――――――――――――――――――――――――――――――


 モララーとクーは後に知る事になる。

北の大国、鉱山を所有する本社が押しつけた無理なノルマのせいで、アサピーたち鉱夫たちは

ここ数年過酷な重労働を強いられていたことを。

21.
 そして十年後―――


―――――――――――――――――――――――――――――――――――


 ニューソクの中心からやや離れた場所にある高級住宅街。

外資系の大企業VIPテクニクスの重役、ジョルジュの家では、一家揃って朝食の最中だった。

北の大国出身の白人ジョルジュに現地ニューソク人の妻トソンという組み合わせだ。

  _
( ゚∀゚)】「また鉱山でストライキか、クソ! 首謀者はわかるか?」

(゚、゚トソン「あなた、食事中に電話は……」
  _
(;゚∀゚)「ああ、すぐ終わるから」
  _
( ゚∀゚)】「いいか、首謀者を見つけて金を掴ませろ、わかったか?」
  _
( ゚∀゚)「ふう。給料泥棒どもめ」

(゚、゚トソン「相変わらずお忙しいみたいね。朝から晩まで」
  _
(;゚∀゚)「朝っぱらから嫌味はよせ」

22.
ξ ゚⊿゚)ξ「……」


両親が冷めきった会話を交わすのを横目に、一家の一人娘ツンはカットラリを置いた。

彼女は母親の血を多く受け継ぎ、容姿は白人に近い。


ξ ゚⊿゚)ξ「ごちそうさま」

(゚、゚トソン「待って、そこまで送るわ」

ξ ゚⊿゚)ξ「……」


 母親は口元をナプキンで拭き、小学校へ向かうツンを見送ろうと玄関まで送った。

黒服の巨漢がドアのところで待っている。

プロレスラーのような体格の持ち主で、胸板がマットレス並みに分厚い。


( ^ω^)「奥様、お嬢様、おはようございますお!」

(゚、゚トソン「あら、おはようございます。ほらツン、ボディガードさんに挨拶なさい」

ξ ゚⊿゚)ξ「おはようございます」
23.
( ^ω^)「おっおっおっ。お二人とも今日も一段とお美しい」

(゚、゚トソン「今日も一日張り切って勉強して来なさい。

     それと、たまにはお友達を家に連れて来たら?」

ξ ゚⊿゚)ξ「……」


ツンは伏し目になり、無言だ。

気まずい雰囲気を振り払おうとボディガード・内藤が気を利かせる。


( ^ω^)「おっとっと、もうこんな時間ですお。そろそろ行かないと」

ξ ゚⊿゚)ξ「行ってきます」


ツンに続いて内藤も玄関から出ようとすると、奥方に呼び止められた。


(゚、゚トソン「あの子、どう? あなたと少しは打ち解けたかしら」

( ^ω^)「いえ……話しかけてはいるけど、全然返事してくれませんお」

(゚、゚トソン「そう……昔は明るい良い子だったんだけど。最近はどうしちゃったのかしら」
24.
(;^ω^)(そりゃあんたの家庭環境じゃ暗くもなるって)


ジョルジュに愛人がいることは公然の秘密というやつだ。

 ツンと内藤は黒塗りの高級車に乗り込んだ。

要人護送の為に改造された特別製で、各装甲を増設してある為、戦車じみた重量感がある。


( ^ω^)「見て下さいお、このドア! マグナム弾も跳ね返しますお!」

ξ ゚-゚)ξ

(;^ω^)(やっぱり無反応かお……扱いにくい子だお)


 夏のほど近い、初夏の晴れた日だった。

 家を出て数十分、住宅街を抜けようかという時、イチョウの並木通りにさしかかった。

青葉をつけた葉が折り重なり、屋根を作っている。。


ξ ゚⊿゚)ξ「ゆっくり」

( ^ω^)「はいはい。ですお」
25.

ツンはこの景色が好きらしく、通りかかる時はいつもスピードを落とすよう注文をつける。

並木を出ていくらも行かないうちに、人影が立ちふさがった。


( ^ω^)「ん?」

('p`)「あーうー、あーうー」


ナイトガウンにスリッパという姿の老人が道路の真ん中をふらふらしている。

内藤たちの乗る車がすぐそばまで来ても、道を開ける気配はない。


(;^ω^)「じいさん、通行の邪魔だお!」 プップップー


内藤はクラクションを鳴らしまくったが、老人は明後日の方向を向いたままだ。

パワーウィンドウを開けて身振りでどくように指示する。


(#^ω^)ノシ「どけってこら!」

('p`)「んあー? あんた介護士さんかね? わしの歯ブラシ知らんかのう」
26.
( ^ω^)「あーこりゃダメだお。お嬢さん、ちょっと失礼しますお」

ξ ゚⊿゚)ξ「うん」


内藤は車を降り、ボケた徘徊老人を道端に押し退けようとした。


( ^ω^)「まったく、ちゃんと子供が世話しとけお」

('A`)「俺に子供はいねえよボケ」


老人は見かけからは想像もつかない身のこなしで内藤の右手を掴んで動きを封じ、もう片方の手を

ガウンの懐に突っ込んだ。


( ゚ω゚)(あっ、ヤバ……)


 小型のリボルバーを掴んだ手が懐の外へ戻って来る。

内藤の胴体に押し付けられた銃口が数度、火を噴いた。

バン! バン! バン!

27.
ξ;゚⊿゚)ξ「ひっ!?」

(  ω )


一瞬、後部座席越しにその光景を見ていたツンと目が合った。


(  ω )「お嬢様……逃げ……」


それ以上、彼の口からは血とあえぎ声しか出て来なかった。

 内藤を撃った男はすぐさま高級車に駆け寄った。

どこからかもう一人現れ、二人がかりでツンを車から引きずり出す。


ξ ;⊿;)ξ「やー! いやあ―――!」

(#'A`)「暴れんなバカ」

(;´_ゝ`)「急げ、人目につくぞ」




28.
手足をじたばたして何とか逃れようとするツンを荷物みたいに抱え込むと、その場に別の乗用車が

滑り込んできた。

後部座席のドアが開くと、男たちはツンと一緒に自らの体を車の中に放り込んだ。

 車の運転席には一人の男がいた。

ツンを引きずりだすのに協力した男とそっくりだ。双子らしい。


( ´_ゝ`)「よーしよし、上手く行ったな!」

(´<_` )「誰にも見られなかっただろうな?」

('A`)「大丈夫だって、あの時間は誰もいねえんだ、あそこ」

( ´_ゝ`)「ドクオの変装もなかなかだな」

('A`)「だろ? 俺は俳優なんだぜ」


 ドクオと呼ばれた男はガムテープでツンの手足と口を塞ぎ、ボストンバッグに詰め込んだ。


ξ ;×;)ξ「んー! んんー!」

29.
('A`)「心配すんな、殺さねえって」

(´<_` )「それもお前のパパ次第だけどな」


 車が動き出すのを感じた。

エンジン音に混ざって男たちの話す声がする。


( ´_ゝ`)「子供のころを思い出すな。覚えてるか? 隣町のガキにさ……」

(´<_` )「へへ、クーがイジメられてモララーが激怒したやつだな」


ドクオは携帯を取り出してボタンを押した。


【('A`)「よう、うまく行ったぜ。……ああ、何の問題も起きてない。

    ……ん? ああ」

 
助手席から振り返り、後ろの兄者を見る。

彼は鼻炎薬の吸入器に入れたヘロインを鼻から吸い上げているところだった。

30.
('A`)「おい、仕事が終わるまでヘロをつまみ食いするんじゃ……」

( ´_ゝ`)シュゴゴゴゴ

( ゚_ゝ゚)「フゥゥ!! 強烈!」


 ヘロイン特有の、顔面の筋肉が冷たく引き攣るような感覚に頬の肉を痙攣させながら、兄者が

ドクオを見返す。


( ゚_ゝ゚)「何だァ? これはやらねえぞぉい、自分でぇ~、買えよな~」

('A`)「……いや、何でもない」


 ドクオはもう二言ばかり受話器の向こう側にいる誰かと会話し、電話を切った。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――


 一方、ツンの豪邸から遠く離れた貧民街の一角。

寂れた教会の前に車が乗り付けた。

31.
後部座席のドアが開き、一人の男がケータイを切りながら下りる。


( ・∀・)「任せたぞ。じゃあな」


教会の中では老いた神父が信徒に説教をしていた。

モララーは足音を忍ばせて歩き、後ろの方のベンチに腰かけていた男の隣に座った。


( ・∀・)「うまく行ったぜ」


 囁くように語りかけると、隣にいたスーツ姿の中年の男が頷いた。


(´・ω・`)「それは何より」

( ・∀・)「俺は俺の仕事をしたぜ。今度はあんたが仕事をする番だ」

(´・ω・`)「もちろん。上の子をいい大学に行かせたいんでねえ、俺が意地を見せないと」

( ・∀・)「頼もしいこった」

(´・ω・`)「取り決めについて他に確認したいことは?」

32.
( ・∀・)「ない」

(´・ω・`)「では行きたまえ。また今度」


 モララーはベンチを離れ、建物を出た。

車に戻ると後部座席ではクーが不貞腐れた様子でマリファナをふかしている。


川 ゚ -゚)「何の話だったの?」

( ・∀・)「おい、この車は禁煙だぞ」

川 ゚ -゚)(まったく、ギャングの親玉のくせに変に神経質なんだから)


窓の外に吸い差しを投げ捨てる。

モララーが座席に乗り込むと運転席の男が頷き、車を出した。


( ・∀・)「デカいヤマだ。畑違いの仕事だが……」

川 ゚ -゚)「何をする気?」

( ・∀・)「お前は知らない方がいい」
33.
川 ゚ -゚)「きっと反対するから?」

( ・∀・)「そういうことだ」


 クーはそれきり何も言わず、窓の外を流れゆく風景に目をやった。

どうせこれ以上何か聞いたって、彼は答えてはくれない。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――


 翌朝。

ここは郊外にある高級マンション。

クーが寝室からリビングに降りると、男たちが陽気に朝食をとっていた。

どいつもこいつも難事を一つ終えたような顔だ。


( ´_ゝ`)「よう、お姫様!」

('∀`)「今日もいいケツとチチだな、ウヒヒ」

( ・∀・)「よせよ。俺の妹だぞ」
34.
(´<_` )「コーヒーあるぞ。勝手に飲め」

川 ゚ -゚)「ん。サンドイッチももらおうかな」


 彼らは皆、右肩の部分にビリヤードの8ボールを模した刺青を入れている。

これが彼らのギャング、「エイトボール」の名刺代わりだ。

地元では最大の組織で、構成員は末端を含めると300を超える。

主な稼ぎは麻薬だがサイドビジネスで銃器の密売、恐喝、強盗、盗品の横流し、その他色々。


川 ゚ -゚)「昨日、流石兄弟とドクオがいなかったみたいだけど」

('∀`)「へへへ」

( ´_ゝ`)(´<_` )「秘密だ」

川 ゚ -゚)「何だよ。またわたしだけ仲間外れか?」

( ・∀・)「ヘソ曲げんなって、こっちにゃこっちの事情があるんだ」

川 ゚ -゚)「あそう」


35.
 こんな時、クーは少し複雑な思いにとらわれる。

彼女はため息をついた。


川 ゚ -゚)(みんな変わっちゃったな)


 昔は仲の良い友達グループって感じだったのだが……

今じゃ麻薬を売り、人を殺し、金の為なら何でもするハイエナになってしまった。

 テレビでは昨日起きたばかりの誘拐事件についてやっていた。


「VIPテクニクス重役……ジョルジュさんの娘……誘拐され……

 まったく手がかりはなく……犯人からの要求……法外な金額の身代金が……」

( ・∀・)「クー、お前に仕事がある」

川 ゚ -゚)「ああ。どこへ運ぶの?」


 とは言え、クーもまたこの組織で麻薬の運び屋のようなことをしている。

いくらリーダーの妹だからと言って立場に甘んじ、無駄飯食らいになる事はプライドが
36.
許さなかったからだ。


( ・∀・)「違う。見張りだ」

川 ゚ -゚)「見張り? 誰の?」

('A`)「客さ。特別な客だ」

川 ゚ -゚)「何それ? 何のこと?」

( ・∀・)「後で独房に案内してやんな」

( ´_ゝ`)「ういっす」

川 ゚ -゚)「???」


クーは怪訝に思った。

人さらいはこれが初めてじゃない。

敵対ギャングの家族やら何やらをさらって監禁する、というようなことを彼らがしていたことは

知っている。

だが何故、今回に限って自分が見張りを?
37.
( ・∀・)「とにかく頼む。食事の世話もお前がするんだぞ」

川 ゚ -゚)「ああ」


気が進まないがモララーには逆らえない。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――


 食後、クーは弟者の運転する車に乗せられ、町はずれの安アパートに向かった。

コンクリートの塊じみた殺風景な建物で、ひどく薄汚れて見える。


川 ゚ -゚)「ここ?」

(´<_` )「まあな。降りな」


 車を出ると一回の踊り場のところでチンピラが二人、雑談をしていた。


(´・_ゝ・`)「あ、弟者さん。お疲れっす」


38.
( ´ー`)「うっす」

(´<_` )「ご苦労、ご苦労」


 彼らは見張りなのだろう。

その前を通り過ぎ、地階の部屋に入る。

何もない廃墟じみたところで、生活の臭いがするものは一切ない。

奥に頑丈な鍵のかかった扉があった。


(´<_` )「あれだ」

川 ゚ -゚)「熊でも入れてんのか?」

(´<_` )「もっと厄介なもんだ」


覗き窓の蓋を開き、中を覗き込む。

十歳くらいの女の子が粗末なベッドの上で膝を抱いて泣いていた。


ξ ;⊿;)ξ
39.
川 ゚ -゚)「ガキじゃないか。どこからさらって来たんだ?」

(´<_` )「ちょっとな」


 昨日の電話のことと、今朝のテレビのニュースを思い出す。

(発展途上国にありがちなことに)貧富の差が大きいこの国では営利誘拐は一大ビジネスであり、

無数の誘拐専門の組織が存在している。

だがエイトボールはあくまで麻薬売買がメインの組織だった筈だ。


川 ゚ -゚)「どういう風の吹き回しだよ?」

(´<_` )「俺も良く知らねえんだ。モララーは何か企んでるみたいだけどな」

川 ゚ -゚)「あれだけ稼ぎがあるのにまだ満足しないのか。

     まったく、あいつはエッフェル塔でも買う気か?」

(´<_` )「そう愚痴るなって、あいつは多くは語らんがやることに間違いはない。

       いつだってそうだっただろ?」

川 ゚ -゚)「ん……」
40.
(´<_` )「じゃ、任せたぜ。夕方までには交代を寄越すから。

       欲しいもんがあったら下の二人を適当にパシらせろ」

川 ゚ -゚)(やれやれ、退屈な仕事になりそうだ……)

(´<_` )「おっと、忘れてた。今日の朝食だ。ガキにやっといてくれ」

川 ゚ -゚)「ん」


 ポケットから菓子パンを取り出し、クーに投げると、弟者は行ってしまった。

彼を見送り、肩をすくめて溜め息をつく。


川 ゚ -゚)「ほら、メシだ」


ドアの下の隙間から菓子パンを滑り込ませると、クーは部屋を見回した。

奥から椅子とテーブルを引きずって来て窓際に配置し、腰を下ろす。

 両足を組んでテーブルの上に投げ出し、椅子の背もたれに体を仰け反らせる。


川 ゚ -゚)
41.

何となくドアの方を見る。

耳を澄ませるとまだかすかに泣き声が聞こえた。

クーはますますウンザリして来た。
40.
 一度部屋を出、パシリ二人に金を渡す。


川 ゚ -゚)「今から言うもん買って来て」

(´・_ゝ・`)「ウッス」

川 ゚ -゚)「釣り誤魔化したらモララーに言うからな」

(;´ー`)「ウ……ウッス」


 クーは携帯でラジオをかけて少女の泣き声を掻き消しておくことにした。

どうでもいい曲を聞きながらしばらく待っていると、二人が画帳と鉛筆を買って来た。

それを開き、イマジネーションを働かせる。


川 ゚ -゚)(風景画は飽きたな。たまには人物画なんかも……)
42.

 最近のマイブームは鉛筆を使ったモノクロ画だ。

手の中でペンをくるくる回しながら、構図を考える。


ξ ;⊿;)ξ ヒック……ヒック

川 ゚ -゚)(……)


 部屋の泣き声はまだ続いている。

クーはラジオの音量を上げた。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――


 時間は少しだけ遡り、ツンがさらわれた日の夜のジョルジュ邸。

ツンの両親は狼狽の限りにあった。


(;、;トソン「ツン……ああ、あの子にもしもの事があったら……」
  _
( ゚∀゚)「……」
43.
(゚、゚トソン「大体あなたがいけないのよ、こんな危険な国に住もうなんて!」
  _
( ゚∀゚)「こんな時にやめろ!」


すでに警察に通報した為、家の中は捜査本部と化し、刑事たちが行ったり来たりしている。

 ある男がジョルジュ夫妻に気付き、やって来た。


( ´∀`)「どうもですモナ」

(゚、゚トソン「?」
  _
( ゚∀゚)「あんたは?」

( ´∀`)「保険会社VIPの調査員ですモナ、身代金の立て替えのお話で来ましたモナ」

(゚、゚トソン「お金はあなた方に払ってもらえるんですか?」

( ´∀`)「もちろん。その為の誘拐保険ですモナ。

       ただし出せる金額は犯人との交渉次第というところですモナ。

       さっき刑事さんとも相談して……あ、あの人ですモナ。おーい!」


44.
 背広の男がモナーに気付き、やって来た。


(´・ω・`)「こりゃどうも。ショボンです、今回正式にこの事件を担当することになりました」
  _
( ゚∀゚)「ああ」

(´・ω・`)「どうか落ち着いて下さい、営利誘拐なら必ず連絡が来る筈ですから」

(゚、゚トソン「お金を払えばあの子は戻ってくるんでしょう?」

(´・ω・`)「最善を尽くします。とにかく今日はもうお二人ともお休みになって下さい。

      長期戦を覚悟してもらわないと」
  _
( ゚∀゚)「わかった、そうしようトソン」

(゚、゚トソン「ええ」

(´・ω・`)「おっと、それから一つ。電話に逆探知の機械を繋がせてもらって構いませんね?」
  _
( ゚∀゚)「好きにしてくれ」


ジョルジュとトソンが引っ込むと、保険屋と刑事は顔を見合わせた。


45.
( ´∀`)「無事ですかね、娘さん」

(´・ω・`)「さあな。実際、金払っても無事戻って来るかは五分五分てとこだろ?」

( ´∀`)「まあ、統計的にはそういうことになってますモナ」

(´・ω・`)「値切りが通用すると思うかね?」

( ´∀`)「相手にもよるけど、難しいですモナ。

       これは言い値で払うことになるかな……うーん」


―――――――――――――――――――――――――――――――――――


 クーが見張りを始めて二日が経った。

モララーからは何の音沙汰もない。

クーが一刻も早くここから逃げ出したくなっていたその日、流石兄弟がやって来た。


(´<_` )「よう、暇してるな」

川 ゚ -゚)「ん」

46.
( ´_ゝ`)「俺らも暇だけどな」


 今日は退屈せずに済みそうだ。

弟者は手の中のトランプを見せた。


(´<_` )「カードやんねえか」

川 ゚ -゚)「いいよ。モララーは?」

(´<_` )「さあな。どっかに出かけてるぜ」

( ´_ゝ`)「ドクオはまたオーディションだ、ドラマの脇役だとさ」

(´<_` )「無駄だってわからねえもんかね? もう何度落ちた事やら」


 三人でポーカーをして暇を潰す。


(´<_` )「モララーがこの仕事が終わったらボーナス出すってよ。くそ、ブタだ!」

( ´_ゝ`)「ありがてえ、たまにゃあ混ぜモノのないヘロを食わないとね。ツーペア」

川 ゚ -゚)「ふーん。わたしにも出るの? スリーカード」
47.
( ´_ゝ`)「さあな。くそ、もう一勝負だ」

川;゚ -゚)(もう六連敗だぞ。ヤクで脳みそ腐ってるなこいつ)


 女の子のすすり泣く声はひっきりなしに聞こえてくる。

クーはラジオに意識を集中して聞かないようにしていたが、連敗中の兄者は気が立っていたらしい。

突然椅子を蹴って立ち上がった。


(#´_ゝ`)「うるせえ!」


拳でドアをガンガン叩くと、鳴き声が一時的に止まった。

椅子に戻ってカードを切り直す。

                   グリンゴ
(´<_` )「ガキは嫌いだ、クソ。白人め」


 クーはドアの方を見た。

しばらくするとまた泣き声が始まったが、ごくかすかにしか聞こえなかった。

48.
兄者がラジオのボリュームを上げたからだ。


( ´_ゝ`)「ツーペア」

(´<_` )「スリーカード。どうだ」

川 ゚ -゚)「ほい、フルハウス」

(;´_ゝ`)「ついてやがるなー」

(´<_`#)「くそったれ! もうお前とはやらねえ」

川 ゚ -゚)「どうもごっそさん。どこへ?」

(´<_` )「飲みに行く」

( ´_ゝ`)「俺も行くかな。後よろしく」


 二人が姿を消すと、クーは彼らから巻き上げた札ビラを数えつつ、もう一度ドアに目をやった。

金をテーブルの上で揃え、二つに折ってポケットに入れると、席を立つ。

覗き窓の蓋を持ち上げて独房の中をうかがった。


49.
川 ゚ -゚)(食ってないな)


朝食は手つかずで残っている。

声を外に漏らさないようにする為か、ツンはベッドに潜り込み、かすかに体を震わせて泣いている。


川 ゚ -゚)(同情はしないぞ。仕事だ、仕事)


ツンはテーブルに戻り、画帳を開いて鉛筆を握り直した。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――


 翌日も、そのまた翌日もクーは終日ツンを見張っていた。

まれに交代はあるものの、モララーはクーに任せたがる。


川 ゚ -゚)「他に奴らにやらせてよ。気が重いよ」

( ・∀・)「ダメだ。他の奴らは人質を大事に扱わん。特に今回はガキだしな」

(´<_` )「へっへっへ、お前のことだぜ、兄者」
50.
( ´_ゝ`)「ふん。誰が何と言おうとガキは嫌いだ」


今朝もリビングでそんな会話をしてきたところだ。

クーとしては退屈で気分の悪い仕事だし、運び屋の仕事に戻りたかった。


川#゚ -゚)「くそ。何でわたしばっかりこんな仕事」


 ある日、シーツと枕カバーを交換するため、クーは少女の部屋に入った。

しきりのない剥き出しのトイレとベッドがあるだけで、小さな窓には頑丈な鉄格子がはまっている。

独房と呼ぶにふさわしい、殺風景で息が詰まるような部屋だ。

 ドアが開くと同時にツンは部屋の隅に逃げ出した。


ξ;゚⊿゚)ξ


壁に張り付いて震えながらこっちを見ている。

ツンはますます嫌な気分になった。

51.
川#゚ -゚)(取って食やしないって)


シーツを引っ剥がすと紙が一枚、ひらひらと床に舞い落ちた。


川 ゚ -゚)「ん?」

ξ;゚⊿゚)ξ「あっ……」


パラフィン紙に茶色い線で絵が描いてある。
50.
牢屋に閉じ来られたお姫様らしき絵だが、なかなか上手だ。


川 ゚ -゚)(こりゃ昼飯にやった菓子パンの包み紙か。ペンとインクは……?)


 探し回るとベッドの下から細長い木クズが出てきた。フローリングの床の一部だろうか?

先端が黒ずんでいる。良く見るとそれはパンの中身のチョコレートだった。


川 ゚ -゚)「お前、絵うまいな」

ξ;゚⊿゚)ξ
52.
クーが一歩近づくと、ツンは息を飲み、少しでも距離を離そうと壁に更にくっついた。

逃げ場を失った小動物みたいにガタガタ震えている。


ξ ;⊿;)ξ「ひ、ひいっ」

川 ゚ -゚)「落ち着け、何もしないって」

ξ ;⊿;)ξ ウッ……ウッ……

川;゚ -゚)(ダメだ、話にならん)

川 ゚ -゚)「ほら、返すよ」


ツンに紙とペンを押し付けると、クーは洗い物を抱えて部屋を出た。

鍵をかけ、洗濯機に向かう。

 洗濯機に持ってきたものを放り込みながら、クーは考えを巡らせた。


川 ゚ -゚)(空想の中に逃げ込んでるんだろうな)


辛すぎる現実から逃れようと、自分の置かれた状況をパロディにしたのがあの絵なのだろう。
53.
自分も昔やったことがあるからよくわかる。

ある日幻想世界の生き物、ペガサスとか竜とかがやってきて、自分を別の世界に連れて行く。

 洗濯を済ませると手持無沙汰になり、また画帳を開いた。

だが何か落ち着かない。


川 ゚ -゚)「ん~……」


クーは独房のドアを眺めながら、自分の胸の中に渦巻くモヤモヤを整理してみようとした。

 ツンの国に対する憎しみは今更明らかにするまでもない。

モララーの父親の死はもちろん、この国の荒廃の原因の一旦が北の大国にあるのだ。

クーは窓の外を眺めた。

遠くに因縁の場所となった鉱山が霞んで見える。

 鉱脈の存在が明らかになった時、それを見つけた北の連中は言ったものだった。

「これで雇用と取得が増え、この国はきっと豊かになる」と。

実際はどうだった?
54.
奴隷同然の賃金と環境で働かされる鉱夫たち、鉱毒で荒れ果てた畑と川。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――


 何時の間にかウトウトしていた。

腕を組み、俯き加減になって涎を垂らしている自分に気付く。


川 ´ -`) Zzz……


どこかでガタン、という音がした。

ビクッとして眼を覚ます。


川 う-゚)(……ん? 眠っちゃってたか)


 とっくに町には夕闇が落ちている。

腕時計を見るとそろそろ交代が来る時間だ。

クーは独房の方に目をやった。それからテーブルの上の画帳と鉛筆にも。
55.
川 ゚ -゚)(これくらいあげてもいいよね)


たまには功徳を積んでおくべきだと自分を納得させる。

 そこでクーはある異変に気付いた。

珍しく独房からツンの泣き声がしない。


川 ゚ -゚)「ん」


席を立って覗き窓から中の様子を伺う。

ベッドの毛布が盛り上がっているが、微動だにしていない。


川 ゚ -゚)「寝てるのか? おい」


返事はない。死んだか? いや、まさか。

ドアの鍵を開けて中に入る。

 何かおかしい。

56.
眠っているとしても、体は呼吸でわずかに上下するものじゃないか。


川;゚ -゚)(まさか)


 毛布をはぎ取る。枕でそれらしく膨らんで見せているだけで、空っぽだった。

ベッドの下を調べるがやはりいない。

 急速に鼓動の音が高鳴るのを感じながら、クーはトイレの方を見た。

便座の真上、天井裏へ抜ける落とし戸を調べる。

大人ならどうやっても絶対に体を突っ込むのは無理な大きさだが……


川;゚ -゚)「やばい!」


部屋を飛び出したクーは、階下で駄弁っていた男たちに叫んだ。

ちょうど交代が来たところだ。兄者もいる。


川;゚ -゚)「ガキが逃げた!」

57.
( ´ー`)(´・_ゝ・`)「?!」

( ´_ゝ`)「何だと?!」


 夜はすぐそこまで来ている。

真っ暗になったら見つけるのは難しいだろう。


( ´_ゝ`)「探せ、俺も行く」

( ´ー`)「う、ういっす」

( ´_ゝ`)「クー、モララーに電話し……」

川 ゚ -゚)「わたしも行く。電話はあんたがしてよ」


 クーはベルトに挟んであった五連発のリボルバーを抜き、弾丸が入っていることを確かめると、

すぐさまアパートから飛び出した。

後ろで兄者が騒いでいるが、一度も振り返らずに町に出る。


川 ゚ -゚)「おい、ガキ! ……いや、呼ぶのは逆効果か」
58.

 この界隈では暗くなると命が惜しい人間は出歩かない。

ビール一杯の飲み代欲しさに通行人を撃ち殺すような奴がうようよしているからだ。

例外は道端でへたり込んでいるヘロイン中毒者くらいのものだろう。

彼らの上を飛び越えながら路地を走り回る。

 いくらか行くうちに、か細い悲鳴が聞こえた。ツンの声だ。


川 ゚ -゚)「む!」


声のした方向へ走る。

路地裏の行き止まりのところで、四つん這いになっている人影があった。

大きな影が小さなものに圧し掛かるようにしている。


<ヽ`∀´>「ハァハァハァ、幼女ニダ! 幼女ニダ! ハァハァ」

ξ ;⊿;)ξ「……!!」


59.
ツンの服を引き千切った男は自分のベルトに手をかけた。


川#゚ -゚)「変態野郎!!」


 その後頭部にリボルバーの銃床を思い切り振り下ろす。

ガツンという音がして、男は思いもかけない一撃に体を横へずらした。

その下からツンを引っ張り出す。


ξ ;⊿;)ξ「ひっ」

川 ゚ -゚)「無事だな。ちょっと離れてろ」

<;`A´>「うぐ、うぐぐぐ……」


四つん這いで後頭部を押さえている男の脇腹をサッカーボールの要領で蹴り上げる。


<ヽ゚A゚>「ホゲェ!?」


肋骨が軋む音が靴越しに聞こえた。
60.
たまらず仰向けになった男に銃口を向け、撃鉄を親指で跳ね上げる。


川 ゚ -゚)「お前の坊やにおしおきだ」


バン!!


<ヽ゚A゚>「ファビョォオォ――――――――ンンンン!!!」


一寸も狙いを外すことなく銃弾は男の股間を貫いた。

股間を抑えてのた打ち回る男を冷ややかに見下ろす。


<ヽ;A;>「ドクトオォ……ドクトォ……」

ξ ;⊿;)ξ

川 ゚ -゚)「ほら、行こう。立って」


 自分の上着をかけて体を覆ってやったツンを抱き上げ、クーは来た道を戻った。

銃声に驚いたジャンキーたちが路地裏から顔を出し、下卑た好奇心を込めてこちらを覗いている。
61.
川 ゚ -゚)「引っ込んでろ!」


銃口を向けると彼らは面倒はごめんとばかりに姿を消した。

アパートに戻ると兄者と駆け付けたモララーが話していた。


( ´_ゝ`)「えーと、だからー! ガキがどっか行っちゃったみたいなんだよ!

       何か銃声もしたみたいだし!」

( ・∀・)「くそっ、何があったんだ?」

川 ゚ -゚)「それわたしだよ。もう大丈夫」

( ・∀・)「クー! ガキは?」

川 ゚ -゚)「無事だよ」


 クーは腕に抱いたツンを見せた。


ξ ゚⊿゚)ξ

( ´_ゝ`)「やれやれ、寿命が縮んだぜ。で、何で撃ったんだ?」
62.
川 ゚ -゚)「ツンを襲おうとしてたロリコン野郎を撃った。死んでないと思うけど」

( ・∀・)「ん、そうか。天井の穴を塞いでおけよ」

川 ゚ -゚)「あいよ」


 モララーはケータイを取り出した。


( ・∀・)】「全員に知らせろ、見つかった。そうだ、もう探さなくていい……」


クーはツンを風呂に入れてやり、自分の上着を貸した。


ξ ;⊿;)ξ


 彼女は何をしてもまったくの無反応だ。

もはや精神が許容の限界を超え、現実を受け付けなくなってしまったらしい。

クーは初めて彼女に交じりっけなしの同情を感じた。


川 ゚ -゚)(かわいそうにな。こんなに小さいのに……)
63.
ツンを抱き上げ、独房のベッドに寝かせる。

クーは床に腰を下ろしてベッドの縁に背を預ける形で座った。


ξ ;⊿;)ξ

川 ゚ -゚)「大丈夫だ。きっと家に帰れるよ」


 彼女の髪を撫でてやり、囁きかける。

それから画帳を開いた。


川 ゚ -゚)「ほら、私の描いた絵だ。まだ途中だけど」


密かに描いていた絵を見せる。

どこか南国風の寝室で、ベッドに腰を下ろした少女がこっちを見ている。

ツンは少しだけ瞳をそちらに向けたように見えた。

鉛筆を手に取り、更に線を入れてゆく。


64.
川 ゚ -゚)(この女の子はツンにしよう。せっかく被写体があるんだからな)

ξ ゚⊿゚)ξ


―――――――――――――――――――――――――――――――――――


 翌朝、そのままの姿勢で目が覚めた。

足腰が痛む。


川 う-゚)「ん……いかん、寝てしまったか」


後ろを向くと、毛布に包まったままのツンがこっちを見ていた。

視線がぶつかる。

だがツンは目を反らすことはなく、じっとクーを覗き込んでいる。


川 ゚ -゚)

ξ ゚⊿゚)ξ

65.
川 ゚皿゚)「ムヒッ」

ξ;゚⊿゚)ξ「!」


 変顔でおはよう代わりの挨拶をし、クーは独房を出た。

ふと、天井の穴を塞ぐのを忘れていたことを思い出す。


川 ゚ -゚)(あ……まあいいか。ガキも懲りただろうし。後でやろう)


 独房前のテーブルではドクオが演技の練習らしいものをしていた。

台本を片手に一人で何かの役を演じている。


('A`)「その時、俺は解放されたんだ……兄貴、俺は、啓示って奴を確かに感じたんだよ!」

川 ゚ -゚)「何やってんの?」

('A`)「ん、起きたか。次のオーディションに備えてるのさ」

川 ゚ -゚)「そうか」

('A`)「寝てたもんで起こさなかったぜ。俺って優しいだろ」
66.
川 ゚ -゚)「まあね。朝ごはんは?」

('A`)「テーブルの上だよ。見張りが気に入ったんならずっとやっててもいいんだぜ」


 クーはテーブルの上に置かれていた菓子パンを手に取った。


川 ゚ -゚)「もっとまともなもんを持って来てよ。育ち盛りなんだぞ」

('A`)「どうせ人質だろ?」

川 ゚ -゚)「いいから下のパシリに頼んでもっとマシなもんを買わせて来てよ。頼む」

('∀`)「はいはい。ところで今の俺の演技、どう思う?」

川 ゚ -゚)「大袈裟過ぎて見てて恥ずかしい」

('A`)「……あそう」


―――――――――――――――――――――――――――――――――――


 下っ端に買って来させたファストフードの紙袋を手に独房に入る。

ツンは置きっぱなしにしてあったクーの画帳をこっそり見ていた。
67.
ξ;゚⊿゚)ξ「!」


クーが戻ってくると慌てて元の場所に返し、毛布の中に潜り込んで隠れる。

熊に出会ったウサギが巣穴に飛び込むみたいに。

 クーはそんな様子に思わず笑いながら、ベッドに腰を下ろした。


川 ゚ -゚)「ほら、飯だ。一緒に食べよう」

ξ ゚⊿゚)ξ


ツンが毛布の中から顔を少しだけ出す。

クーはツンに食事と一緒に画帳を渡した。


川 ゚ -゚)「14ページ目を開いてみろ」

ξ ゚⊿゚)ξ

川 ゚ -゚)「いい絵だろ? 一番気に入ってるんだ」


68.
ツンが言われた通りにすると、女性が三日月に腰をおろしてハープを弾いている絵があった。

クーはファンタジックな題材を好んだ。

現実なんてろくでもないものばかりだから。


川 ゚ -゚)「今はこんなことしてるけど、絵描きになるのがずっと夢だったんだ。

     でもお金がなくって美術学校に行けなくってね……」

ξ ゚⊿゚)ξ

川 ゚ -゚)「どこかでやり直せればっていつも思うよ」

ξ ゚⊿゚)ξ「だから……」

川 ゚ -゚)「ん!?」


 ツンが初めて口を利いた。

乾き切ってかすれた、小さな声だ。


ξ ゚⊿゚)ξ「だから、わたしを……」

69.
川 ゚ -゚)「いや、それは違うよ」


サンドイッチをかじりながらクーは首を振った。


川 ゚ -゚)「それはモララーがね。身代金が出てもわたしが貰えるわけじゃないんだ。

     ボーナス出すとか言ってるけど、どうだかね」


 長い長い溜息をつき、そして呟いた。


川 ゚ -゚)「いい奴だったんだ。昔はあいつ、本当にいい奴だったんだよ」


 それからクーは独房の中でツンと居ることが多くなった。

なかなか打ち解けず、怖がるばかりの彼女と何とか仲良くなろうと、クーはある案を思いついた。


川 ゚ -゚)「よう!」

ξ ゚⊿゚)ξ


70.
独房に入るとベッドに座り、彼女に改めて鉛筆と画帳をやる。

自分も別の筆記用具を取り出した。


ξ ゚⊿゚)ξ「?」

川 ゚ -゚)「絵の描き方を教えてやるよ」


 クーはアタリ線を引いてぼんやりとした人体の輪郭を描いた。


川 ゚ -゚)「こうやってまずは大まかに描いてみな」

ξ ゚⊿゚)ξ


ツンはしばらくクーの方、それから画帳を見ていた。

だがやがては鉛筆を握り、同じようになぞった。


川 ゚ -゚)「いいぞ。絵の基本は自画像からだ。自分を描いてみろ」

ξ ゚⊿゚)ξ

71.
川 ゚ -゚)「ほら、鏡だ」


 クーの描き方は我流なので無茶苦茶だったが、可能な限り丁寧に教えた。

二日が過ぎると、少しずつツンは口を利くようになった。


ξ ゚⊿゚)ξ「出来た」

川 ゚ -゚)「お姫様か?」

ξ ゚⊿゚)ξ「ん」

川 ゚ -゚)「上手だぞ。ほら、色も塗りな」


 色鉛筆を渡しながら、ふとクーは口にした。


川 ゚ -゚)「お前、字は書けるか?」

ξ ゚⊿゚)ξ「え? うん」

川 ゚ -゚)「良かったら教えてくれないか。読むのは何とか出来るんだけど、書くのがちょっとね」

ξ ゚⊿゚)ξ「えっ」
72.
ツンは意外そうな顔をした。

恐らく今まで自分の周囲に字を書けない大人なんかいなかったのだろう。

クーはふてくされた。


川 ゚ -゚)「学校行ってないんだ。お金がなくってね」

ξ ゚⊿゚)ξ「えっと、うん、いいけど」


 クーがツンに絵の描き方を教え、ツンがクーに文字を教える日々が始まった。

ある日、クーはツンに窓の外の光景を描かせてみることにした。

といっても外に出すのはモララーが許さないから、鉄格子のはまった窓越しだ。

窓は高いところにあり、彼女からすると少し背が足りない。


ξ ゚⊿゚)ξ「見えない……」

川 ゚ -゚)「ん、ほい」


クーはツンを肩車した。
73.
ξ ゚⊿゚)ξ「わっ」

川 ゚ -゚)「見えるか?」

ξ ゚⊿゚)ξ「うん!」

川 ゚ -゚)「パースに気を配れ。絵は空間が命だぞ」

ξ ゚⊿゚)ξ「わかった」


自分の頭の上に画帳を置いて鉛筆を走らせるツンの下で、クーはノートを開いて文字を書き綴った。

物書きの二段重ねだ。


川 ゚ -゚)「できた。どう」


頭の上にノートを差し出すと、画帳から顔を上げたツンがそれを受け取り、採点をする。


ξ ゚⊿゚)ξ「つづりがちょっと違うかな」

川 ゚ -゚)「厳しいな」

ξ ゚⊿゚)ξ「できた!」
74.
今度はツンが画帳を下ろした。

二人でノートと画帳を交換したことになる。


川 ゚ -゚)「いいぞ、上手いな。パースがちゃんと取れてるぞ。上達したな」

ξ ゚⊿゚)ξ「お姉ちゃんはそうでもないよ」

川 ゚ -゚)「何だって?」


ツンが下ろしたノートには、つづりの間違いを指摘する印がいくつも入っていた。


川 ゚ -゚)「やれやれ。卒業には程遠いな」


 ツンは体を前のめりにして、逆さにクーの顔を覗き込んだ。


ξ ゚ー゚)ξ

川 ゚ -゚)(あ、笑った)

ξ ゚皿゚)ξ「ムヒッ」

75.
川 ゚ー゚)「わたしの真似か、それは」


初めて見るツンの笑顔。

クーは思わず笑い返した。


川 ゚ー゚)(そうそう、ガキってのはこうでなくちゃね)


二人とも改めて画帳とノートを交換し、それぞれの仕事に戻る。


川 ゚ -゚)「お前、将来何になりたい?」

ξ ゚⊿゚)ξ「お医者さん」

川 ゚ -゚)「ん、立派だな」

ξ ゚⊿゚)ξ「お姉ちゃんは?」

川 ゚ -゚)「ん?」

ξ ゚⊿゚)ξ「何になりたかったの? 絵描きさん?」


76.
クーは一瞬、黙った。


川 ゚ -゚)「さあな……何だったかな」


視線をノートに落とす。


川 ゚ -゚)「きっとすぐに家に帰れるからな。もうちょっとの我慢だ」

ξ ゚⊿゚)ξ「……」


―――――――――――――――――――――――――――――――――――


 一方、ここはツンの家。

刑事ショボンとツンの父親ジョルジュは、彼の寝室で二人きりになっていた。


(´・ω・`)「この部屋は安全なんで?」
  _
( ゚∀゚)「完全に防音だ。会話が漏れることはない。なあ、本当に大丈夫なのか?」

(´・ω・`)「まったく、口を開けばそればかりですな。平気ですって」
77.
  _
( ゚∀゚)「しかし……」

(´・ω・`)「それよりこのことは奥さんには言ってないんで?」
  _
( ゚∀゚)「言うわけないだろ、これが狂言なんて知ったら卒倒しちまう」

(´・ω・`)「結構、確認しておきたかったのでね。

     わたし、つまり警察とあなた、被害者、そして誘拐犯。

     この三者が組んでるなんて誰が想像しますか?」
  _
( ゚∀゚)「保険会社はどうだろうか」

(´・ω・`)「あの様子じゃ疑ってる感じじゃないですな。まあ、どっしり構えてなさいって!

     保険金が出ればあなたの横領も誤魔化せる。会社での地位は安泰ですよ」


ショボンはにこやかな笑顔を見せ、両手をこすり合わせた。


(´・ω・`)「すべて順調ですから。それより分け前のことはくれぐれもお願いしますよ」



つづく……
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